「もしかして、うちの子は自閉スペクトラム症(ASD)かもしれない」「ASDと診断されたけれど、どう接したらいいのか分からない」。そんな不安や疑問を抱え、子育てに奮闘されている親御さんも少なくないはずです。
自閉スペクトラム症の子供との関わり方には、その子の特性を深く理解し、寄り添う視点が欠かせません。
この記事では、ASDの基本的な特性に簡潔に触れた上で、本題である「日々の具体的な接し方」と「成長を支えるサポート」に焦点を当てて詳しく解説します。親御さんが抱える日々の困りごとを解決し、お子さんの健やかな成長を支えるための実践的なヒントがここにあります。
※この記事は疾患啓発を目的としています。
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自閉スペクトラム症(ASD)の子供を理解する第一歩
子供との適切な関わり方を考える上で、まずはASDがどのようなものなのか、基本的な知識を押さえておくことが助けになります。
ASD(自閉スペクトラム症)の基本的な特徴
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder, ASD)は、生まれつきの脳機能の発達のかたよりが関係する発達障害の一つです。厚生労働省と国立障害者リハビリテーションセンターなどが運営する発達障害ナビポータルでは、医学的には神経発達症の一つに位置づけられ、その背景には複数の遺伝要因と、両親の年齢や低出生体重などの環境要因の相互作用があると説明されています※1。
その特性は主に「対人関係やコミュニケーションの難しさ」と「限定された興味やこだわり、感覚のかたより」という2つの側面から現れます。厚生労働省がまとめた自閉スペクトラム症に関する資料でも、診断は社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥と、行動・興味・活動の限定された反復的な様式という2つの軸で判断されます※2。
重要なのは、これらは本人の努力不足や親の育て方が原因ではないということです。
なぜ「スペクトラム」と呼ばれるのか
「スペクトラム」が指しているもの
「スペクトラム」とは、虹のように境界が明確でなく、連続している状態を指す言葉です。日本精神神経学会の精神神経学雑誌に掲載された総説でも、ASDの特性は定型発達からASDまで連続して分布することが報告されており、この連続性がそのまま診断名に反映されています※3。
ASDの特性の現れ方は、人によって実にさまざまです。言葉の発達がゆっくりな子もいれば、大人びた言葉を話す子もいます。
特定の分野に驚くほどの集中力を見せる子がいる一方で、感覚の過敏さに悩まされている子もいるのです。一人ひとりの個性や特性の濃淡が異なるため、このように呼ばれています。
ASDの子供はどれくらいいる?男女差はあるのか
近年の報告によると、ASDと診断される子供の数は増加傾向にあるとされています。文部科学省の資料では、特別支援学級に在籍する児童生徒数が約2.1倍、通級による指導を受ける児童生徒数が約2.3倍と、この10年で大きく増えました※4。
文部科学省の2022年(令和4年)の調査では、公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す子供は8.8%と報告されており、ASDもその中に含まれます。ただしこの数値は学級担任等の回答に基づくもので、医師の診断によるものではなく、文部科学省自身が発達障害のある児童生徒数の割合を示すものではないと注記しています※5。
「8.8%」の数字の読み方に注意
8.8%は「発達障害と診断された子供の割合」ではありません。担任等が学習面・行動面の困難を判断した児童生徒の割合であり、診断の有無とは別の指標です。報道で「8.8%に発達障害の可能性」と要約されることがありますが、元の調査はそう述べていません。
また、診断される割合は男性の方が女性よりも高い傾向にありますが、女性は特性が目立ちにくく、見過ごされているケースも少なくないと考えられています。知的な遅れがなく症状が顕著でない女性のASDは診断が難しく、適切な医療・福祉支援につながりにくいことが指摘されています※6。
増えているのは診断数か、支援につながった子供の数か
2つの公的データを並べると、見えてくるものがあります。8.8%は担任等の判断による「支援が必要な子供」の割合で、診断数ではありません。一方、特別支援学級や通級による指導の利用者数は、この10年で2倍以上に増えています※4。
統計で確実に増えているのは「診断された子供」というより「支援につながった子供」の数だ、ということです。だとすれば、家庭がまず向き合うべきなのは診断名そのものではなく、目の前の困りごとの中身と、それを支える体制のほうだと整理できます。
ASDの子供に見られる主な特性とその背景
子供の行動の「なぜ?」を理解する手がかりとして、ASDの主な特性とその背景を整理します。
言葉の遅れや一方的な会話にみられるコミュニケーションの特性
言葉を話すのが遅かったり、オウム返し(反響言語)が多かったりすることがあります。また、言葉を文字通りに受け取るため、皮肉や冗談が通じにくいことも少なくありません。
会話が一方的になりがちで、相手の反応を見ながら話すのが苦手な傾向も見られます。これは、相手の表情や声のトーンから感情を読み取るといった、非言語的なコミュニケーションを自然に習得するのが難しいという背景があります。厚生労働省の資料でも、言葉の遅れ、反響言語、格式張った字義通りの言語といった特徴が挙げられています※2。
対人関係にあらわれる共感の難しさと集団行動の苦手さ
相手の気持ちを推し量ったり、その場の空気を読んだりすることが得意ではありません。そのため、悪気なく相手を傷つけるようなことを言ってしまうことや、集団の中で浮いてしまうことがあります。
「みんなで一緒に」といった活動よりも、一人で黙々と好きなことに集中することを好む子供も多いです。国立精神・神経医療研究センターのこころの情報サイトでも、保育所や幼稚園に入って一人遊びが多く集団活動が苦手なことから気づかれる場合があると説明されています※7。
これらは共感性や社会性の問題ではなく、他者の視点に立って物事を考える脳の働き方の違いによるものとされます。
ルーティンへの固執とこだわり・反復行動
日々の手順や物の配置がいつもと同じでないと、強い不安を感じることがあります。たとえば、毎日同じ道順で登校する、特定のおもちゃを同じ順番で並べるといった行動です。
興味の対象が非常に限定的で、好きなことには驚異的な集中力を発揮することも珍しくありません。
これらのこだわりや反復行動は、変化の多い世界の中で自分を安定させるための、本人なりの対処法だと説明されることがあります。ただし、この因果関係そのものを裏づける公的資料は見当たりません。公的資料で確認できるのは、興味のある物事には過度に熱中して知識も豊富になる一方、初めてのことや予定の変更は好まず、環境になじむのに時間がかかるという特性までです※7。
感覚の特性:音・光・触覚への過敏さ/鈍感さ
特定の感覚に対して、非常に敏感(過敏)であったり、逆に鈍感(鈍麻)であったりすることがあります。日本精神神経学会の解説によると、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さは、DSM-5から診断基準に加えられた項目です※8。
なお、体を強く揺らす・回るといった行動は、専門的には鈍麻ではなく「感覚探究」に分類されます。特定の感覚経験を強く望んだり没頭したりする反応で、感覚過敏・感覚低反応とは別の類型です。
これらの感覚のかたよりが、落ち着きのなさやパニックの原因になっていることもあります。感覚の特徴は、不安、注意の問題、自傷行動、問題行動・不適応、睡眠障害などとの関連が報告されています※3。
「軽いASD」の子供に見られる特徴とは?
知的な遅れがなく、一見すると特性が分かりにくい場合、「軽いASD」と言われることがあります。しかし、本人に困難がないわけではありません。
集団生活での些細なトラブルが多かったり、友達との会話がどこか噛み合わなかったり、本人は「なぜかうまくいかない」という生きづらさを感じているケースが少なくありません。周囲に気づかれにくいサインとして、極端な不器用さ、感覚の過敏さ、特定の物事への強いこだわりなどが挙げられます。
「軽度」という言い方が誤解を生みやすい理由
知的な遅れがない状態を指して「軽度発達障害」と呼んでいた時期がありますが、知的な遅れがなくても別の部分で重い困難を抱えている場合があり、「障害そのものが軽度」と誤解される恐れがあります。国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センターによると、文部科学省は平成19年3月に、この表現を原則として使用しない旨の通達を出しています※9。
日々のコミュニケーション:ASDの子供への具体的な接し方
特性を理解した上で、日常生活で実践できる具体的なコミュニケーションの工夫を紹介します。
明確で具体的な言葉の選び方
ASDの子供には、曖昧な指示は伝わりにくい傾向があります。「ちゃんとして」「しっかりやって」といった表現は避けましょう。
代わりに、「おもちゃを赤い箱の中に入れてね」「席に座って、絵本を読んで待っていてね」のように、誰が聞いても同じ行動がとれるような、具体的で肯定的な言葉で伝えることが重要です。厚生労働省も、配慮のポイントとして肯定的・具体的・視覚的な伝え方の工夫を挙げています※10。
伝え方の基本は「肯定的・具体的・視覚的」
抽象的な指示や暗黙の了解、比喩や皮肉は理解が難しい場合があります。話しかけるときは注意がこちらに向いていることを確認し、できるだけ具体的な表現で伝えることが、発達障害支援の基本的な方法として整理されています。
視覚的な情報や構造化の活用
言葉での指示よりも、目で見て分かる情報の方が理解しやすい子供が多くいます。
これらの視覚支援は、子供が混乱せず、自立して行動するための大きな助けとなります。手順に番号を振って整理する、カレンダーや予定表で先の見通しを持てるようにする、いつもと違う変更を図で示すといった工夫が有効です※2。
肯定的な声かけとスモールステップでの支援
できないことを叱るのではなく、できたことを具体的に褒めることが自己肯定感を育みます。
大きな目標を立てるのではなく、「ズボンを膝まで上げる」のように課題を細かく分解(スモールステップ)し、一つひとつの達成を認めてあげましょう。成功体験を積み重ねることが、次の挑戦への意欲につながります。発達障害支援の基本原則としても、肯定的な対応とスモールステップによる支援の2点が挙げられています※2。
癇癪やパニックへの対応方法
癇癪やパニックは、本人が言葉で伝えられない要求や不安、感覚的な不快さのサインであることが多いです。
まずは安全を確保し、静かで刺激の少ない場所に移動させて落ち着くのを待ちます。無理に話しかけたり、叱ったりするのは逆効果。
落ち着いてから、「大きな音が嫌だったんだね」のように、原因を代弁して気持ちを受け止めてあげることが大切です。ただし、この代弁という手法そのものを推奨する公的資料は確認できませんでした。
パニックのときに避けたい対応
国立障害者リハビリテーションセンターは、叱って無理におさえつけるよりも少しの時間待つほうが早く混乱から抜け出せることが多く、たくさんの人が一斉に近づくと逆に興奮させてしまうことがあると説明しています※9。
ASDの子供に「言ってはいけない言葉」とは?
子供の特性や存在そのものを否定するような言葉は、自尊心を深く傷つけます。
これらの言葉の代わりに、「こうしてみようか?」と代替案を示したり、「〇〇ができてすごいね」とできている部分を認めたりする声かけを心がけます。
年齢別に見るASDの子供へのサポート
子供の成長段階に応じて、サポートの重点も変化していきます。
乳幼児期(1〜3歳):早期発見と関わり方のヒント
この時期は、目が合いにくい、指さしをしない、言葉の発達がゆっくり、といったサインに気づくことがあります。微笑みかえさない、あとおいがみられない、といった様子も挙げられています※7。
不安に感じたら、まずはかかりつけ医や地域の保健センターに相談してみましょう。日本小児神経学会は、言葉の発達が遅れている場合は1歳6か月児健診や3歳児健診で気づかれることが多い一方、言葉の遅れが目立たない場合は既存の乳幼児健診では気づかれにくいとしています※11。
この時期の関わり方としては、無理に視線を合わせようとせず、子供の興味がある遊びに親が合わせて一緒に楽しむ姿勢が大切です。模倣遊びや感覚遊びを通して、コミュニケーションの基礎を育みます。
幼児期(3〜6歳)に備えたい社会性と集団生活
保育園や幼稚園での集団生活が始まると、友達とのトラブルや、決まった活動に参加できないといった課題が出てくることがあります。
園の先生と子供の特性について情報を共有し、連携してサポート体制を整えることが重要です。
ごっこ遊びなどを通じて、相手の役割や気持ちを想像する練習をしたり、絵本を使って社会のルールを分かりやすく伝えたりするのも効果的です。
学童期(小学生)の学校生活と学習面のサポート
学校というより複雑な環境では、学習面でのつまずきや、友達関係の悩みが顕在化しやすくなります。
学校と連携し、必要であれば通級指導教室や特別支援学級の活用も検討しましょう。文部科学省の手引によると、通級による指導は大部分の授業を通常の学級で受けながら、一部の指導を通級指導教室という特別な場で受ける指導形態で、自閉症も対象として定められています※12。
学習面では、本人の得意な感覚(視覚優位、聴覚優位など)に合わせた教え方を工夫することが有効です。友達作りについては、共通の趣味を持つ子と関わる機会を作るなど、少人数での関わりから始められるよう支援します。
思春期以降の自立支援と将来を見据えた関わり方
思春期は、自己の特性と向き合い、アイデンティティを確立していく重要な時期です。学校生活に適応するためにより高度で多様な対人スキルが求められ、いじめなどの被害に遭ってもうまく相談できないこともあるため、周囲の大人が注意深く見守る必要があります。
本人が自分の得意なこと・苦手なことを理解し、苦手なことへの対処法を身につけられるようサポートします(自己理解の促進)。
本人の興味や強みを活かせるような進路や将来の選択肢を一緒に考え、社会の中で自立していくための準備を進めていく段階です。
ASDの子供の将来はどうなる?
多くの親御さんが抱く将来への不安。しかし、適切なサポートと環境があれば、ASDの特性はむしろ強みになることもあります。感覚刺激への敏感さが芸術的な才能につながることもあると、厚生労働省の資料でも触れられています※10。
特定の分野への深い知識や集中力は、専門的な職業で活かされることも少なくありません。大切なのは、早期からその子の特性に合った療育や教育を受け、自己肯定感を育みながら、社会で生きるスキルを身につけていくことです。
多くの人が自分らしく社会で活躍しています。ただし、成長とともに感情のコントロールができるようになったり社会的スキルが身についたりして困難が軽減することがある一方、基本的には生涯にわたって特性はみられます。福祉的サポートや医療による支援が生活を支える場面もあります※1。
ASDの子供が抱えやすい困りごとと二次障害の予防
ASDの特性そのものに加え、周囲の無理解から生じる「二次障害」にも注意が必要です。
不適応行動とストレスの関係
暴言や他害、自傷といった行動(不適応行動)が見られる場合、その背景には強いストレスや不安が隠れていることがほとんどです。
本人の特性に合わない環境や、周囲からの否定的な関わりが続くと、ストレスが溜まり、こうした行動として現れることがあります。国立特別支援教育総合研究所は、つまずきや失敗経験の積み重なりと不適切な対応の繰り返しが、精神的ストレスや不安感の高まり、自信や意欲の喪失、自己評価や自尊感情の低下を引き起こし、さらなる適応困難を招くと整理しています※13。
行動そのものを問題視するのではなく、その原因となっているストレス要因を取り除く視点が大切です。
自信喪失やうつ状態を防ぐためにできること
学校や家庭で失敗体験が続いたり、叱られたりすることが多いと、子供は次第に自信を失っていきます。
「自分は何をやってもダメだ」という無力感が、不登校や引きこもり、さらには不安障害やうつ病といった精神的な不調につながることもあります。
これを防ぐためには、家庭を「安心できる場所」にすることがとりわけ重要です。安心できる人的環境と居場所となる生活環境を保障することを、学校関係者と保護者が共通理解しておくことが求められます※13。
得意なことを伸ばし、小さな成功を認め、ありのままの子供を受け入れる姿勢が自己肯定感を育みます。
二次障害の予防で押さえておきたい順序
二次障害は環境との相互作用から生じます。障害特性だけでなく子供の全体像を理解すること、小さな症状や様子の変化に気づくこと、その気づきを環境との関係で考えること。この順序が予防的対応の出発点になります。
親御さんができる二次障害予防のアプローチ
二次障害の予防には、早期の気づきと適切な対応が鍵となります。子供の様子に変化が見られたら、一人で抱え込まず、すぐに専門家に相談することが大切です。
また、子供が自分の気持ちや困りごとを言葉で表現できるよう、日頃からコミュニケーションを大切にすることも予防につながります。
学校と密に連携し、子供が過ごしやすい環境を整えることも親ができる重要なアプローチです。
治験を試すのも一つの方法
病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本ではASDでお困りの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
- 最新の治療をいち早く受けられることがある
- 専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
- 治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
専門機関や相談窓口の活用
子育ての悩みは、家庭内だけで解決しようとせず、専門家の力を借りることが大切です。
診断と療育を検討するときの考え方
ASDの診断は、子供の特性を客観的に理解し、適切なサポートにつなげるためのスタートラインです。診断を受けることで、公的な支援やサービスを利用しやすくなります。
療育(治療教育)は、子供の発達を促し、社会生活での困難を軽減するためのトレーニングです。現在の制度では未就学児を対象とした「児童発達支援」などが該当し、こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインでは、支援は発達支援・家族支援・地域支援の3つに整理されています※14。
さまざまなプログラムがあるため、子供の特性や発達段階に合ったものを選ぶことが重要です。個別や小さな集団での療育を受けることで、対人スキルの発達が促され、適応力が伸びることが期待されます。
医療機関(小児科、児童精神科など)
子供の発達に関する相談は、まずかかりつけの小児科医にするのが良いでしょう。
より専門的な診断や治療が必要な場合は、児童精神科や小児神経科、発達外来などを紹介してもらえます。発達検査などを行い、総合的に診断を下します。
受診の前に、次の情報を手元でそろえておくと初診の聞き取りがスムーズです。
いずれも公的資料が発達のサインとして挙げている項目を、保護者が家庭で答えられる形に置き換えたものです※7。
教育機関(学校、発達支援センター)との連携
学校のスクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターは、学校生活での困りごとについて相談できる身近な存在です。
また、各自治体には発達障害者支援センターやこども家庭センターが設置されており、専門的な相談や情報提供、関係機関との連携をサポートしてくれます。発達障害者支援センターは、都道府県・指定都市が自ら、または知事等が指定した法人が運営する専門的機関です※15。
市区町村の窓口は、2024年(令和6年)4月施行の改正児童福祉法により、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点を一体化した「こども家庭センター」の設置が努力義務となりました※16。
地域の子育て支援サービスや親の会
地域の福祉サービスや、同じ悩みを持つ親が集まる「親の会」も心強い味方です。親の会では、子育ての悩みを共有したり、地域ならではの情報を交換したりできます。
一人で抱え込まず、様々な社会資源を活用することで、親御さん自身の心の負担も軽くなるはずです。
まとめ
自閉スペクトラム症(ASD)の子供との関わりで最も大切なのは、その子の特性を深く理解し、一人ひとりに合った方法でサポートしていくことです。行動の裏にある「なぜ?」を考える視点が、親子のコミュニケーションをより良いものに変えていきます。
完璧な子育てを目指す必要はありません。日々の小さな成長や「できたこと」を一緒に喜び、子供が安心して過ごせる環境を整えてあげることが、何よりの支えとなります。
そして、親御さん自身が一人で悩みを抱え込まないでください。地域の専門機関や支援サービス、同じ境遇の仲間など、頼れる場所はたくさんあります。周囲のサポートを積極的に活用しながら、前向きにお子さんの成長を見守っていきましょう。
