「左室肥大」を指摘され、「余命」という言葉に強い不安を感じている方へ。
左室肥大は、その原因や状態によって予後が大きく異なります。
この記事では、左室肥大がどのような状態か、なぜ起こるのか、そして「余命」にどう影響するのかを分かりやすく解説します。
また、診断された後に取るべき行動、具体的な治療法、日常生活での注意点まで、あなたの不安を解消し、前向きな一歩を踏み出すための情報を網羅的にお届けします。
※この記事は疾患啓発を目的としています。
左室肥大でお困りの方、心不全リスクへ備えたい方へ
治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
治験ジャパンでは参加者の皆様に医療費の負担を軽減しながら、最新治療を受ける機会のご提供が可能です。
左室肥大とは?心臓の基本構造と肥大が起こるメカニズム
左心室の役割と肥大の定義
心臓は4つの部屋に分かれており、その中でも左心室は全身に血液を送り出すポンプの役割を担う最も重要な部分です(参考:国立循環器病研究センター 1)。
全身の隅々にまで血液を押し出すためには強い力が必要なため、左心室の筋肉(心筋)は他の部屋よりも元々厚くできています。
左室肥大とは、何らかの理由で心臓に過度な負担がかかり続け、左心室の筋肉が通常よりも異常に厚くなってしまった状態を指します。
筋肉トレーニングと同じ適応ですが…
筋肉トレーニングをすると腕や脚の筋肉が太くなるのと同じように、心臓も強い負荷に耐えようとして筋肉を分厚く適応させますが、これは心臓にとって必ずしも良い変化ではありません(参考:日本高血圧学会 2)。
左室肥大が引き起こす心臓への影響
拡張能の低下に注意
心臓の筋肉が厚くなると、心臓の壁が硬くなり、本来のしなやかさを失ってしまいます。
これを「拡張能の低下」と呼び、心臓が十分に膨らんで血液を取り込むことが難しくなります(参考:日本循環器学会 3)。
また、肥大した筋肉を養うための酸素や栄養が不足しやすくなり、心臓全体の働きが徐々に低下していくリスクがあります。
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると息切れや動悸などの症状が現れることがあります。
「左室肥大」と「余命」の関係性:診断後の不安を解消する
左室肥大だけで余命は決まらない?重要なのは「原因疾患」
「左室肥大」と診断されて、すぐに自分の余命が短くなるのではないかと不安に思う方は少なくありません。
肥大自体で余命は決まりません
しかし、結論からお伝えすると、左室肥大があるという事実だけで余命が決まるわけではありません(参考:日本高血圧学会 2)。
左室肥大はあくまで心臓の状態を表す指標の一つであり、予後を左右するのは「何が原因で肥大が起きているか」および「現在の心機能がどの程度維持されているか」という点にあります(参考:国立循環器病研究センター 4)。
左室肥大の原因となる主な病気とそれぞれの予後の傾向
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高血圧性心疾患による左室肥大:最も一般的な原因です。早期に血圧を目標値(一般に130/80mmHg未満)までコントロールできれば、肥大した筋肉が元の厚さに戻る「退縮」が期待でき、健康な人と変わらない寿命を全うすることが十分に可能です(参考:日本高血圧学会 5)。しかし、放置すると心不全や脳卒中のリスクが飛躍的に高まります。
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弁膜症による左室肥大:大動脈弁狭窄症などの弁膜症が原因の場合、適切な時期に手術(弁置換術やカテーテル治療のTAVIなど)を受ければ予後は劇的に改善します(参考:国立循環器病研究センター 6)。重症化して心不全症状が出た後に放置すると、余命に大きく関わります。
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肥大型心筋症(指定難病)の場合:遺伝的な要因で心筋が厚くなる疾患です。多くの患者さんは無症状のまま天寿を全うされますが、年1〜2%の頻度で不整脈や心不全による突然死のリスクがあるため、専門医による定期的なリスク評価が不可欠です(参考:日本循環器学会 3)。
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注意すべき二次性心筋症(心アミロイドーシス等):左室肥大と似た所見を呈する「心アミロイドーシス」には注意が必要です。特にAL型と呼ばれるタイプは進行が非常に速く、未治療の場合の余命は1年未満とされる極めて重篤な状態です(参考:慶應義塾大学病院 7)。最近では新薬による治療も可能になっており、早期発見が予後を分けます。
左室肥大が進行した場合のリスクと合併症
左室肥大が進行し、ポンプ機能が限界を迎えた状態が心不全です。心不全は「癌に匹敵する」と言われるほど予後が厳しい側面があり、初回入院後の5年生存率は約50%程度というデータもあります(参考:日本循環器学会 8)。この段階に至る前に治療を開始することが、余命を守る鍵となります。
心筋の変性により、致死的な心室性不整脈や、脳梗塞の原因となる心房細動が起こりやすくなります(参考:日本心筋症学会 9)。また、分厚くなった心筋は酸素消費量が多く、血管に異常がなくても心筋梗塞のような「酸素欠乏状態」に陥りやすいリスク(虚血性心疾患)があります(参考:国立循環器病研究センター 10)。
「左室肥大」を指摘されたら:次に取るべき行動
精密検査の重要性
健康診断の心電図で「左室肥大」や「左室高電位」と書かれていても、実は「偽陽性(異常がないのに波形が大きく出ること)」であるケースが少なくありません。
特に若い方や痩せている方は波形が強く出やすいため、必ずしも病気とは限りません(参考:日本心臓財団 11)。
受けるべき検査内容
診断を確定させるために最も重要なのは「心エコー(超音波)検査」です。
心筋の厚さを数ミリ単位で測定し、心臓の動きを直接確認できます。
その他、胸部X線、血液検査(BNPなどの心負荷マーカー)が一般的です(参考:国立循環器病研究センター 4)。
治験を試すのも一つの方法
病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。
日本では左室肥大でお困りの方、心不全リスクへ備えたい方に向け治験が行われています。治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
- 最新の治療をいち早く受けられることがある
- 専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
- 治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
