ふと鏡を見たときや、写真を撮ったとき、「あれ? 口元がおばあちゃんみたい…」とショックを受けたことはありませんか?
口周りのシワは、実年齢よりも老けて見られるだけでなく、種類によっては「不機嫌そう」「怒っている」という誤解を与えてしまう厄介な存在です。
「高いクリームを使っても効果がない」「マッサージをしたら余計に目立った気がする」 そう感じる原因は、あなたのシワのタイプと対策が合っていないからかもしれません。
口周りのシワには、乾燥による細かいものから、筋肉の衰えや癖による深いものまで様々な種類があります。
この記事では、自宅でできるセルフケアから、頑固なシワに対する「美容医療」の選択肢まで解説します。
自分のシワの原因を知り、適切なケア方法を選択しましょう。
※この記事は疾患啓発を目的としています

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
治験ジャパンでは参加者の皆様に医療費の負担を軽減しながら、最新治療を受ける機会のご提供が可能です。
通院1回につき1万円程度、入院1泊あたり2万円程度が負担軽減費の相場※内容により異なります
安心・信頼できるのみ試験を紹介しており、安全に配慮された環境下で行われます
なぜできる?口周りのシワの主な原因と種類
対策を始める前に、まずは「なぜ口周りにシワができるのか」を知ることが重要です。
表情筋の衰えと過緊張
口元を囲む「口輪筋(こうりんきん)」などの表情筋は、加齢とともに変化します。
筋肉や皮下脂肪が萎縮し、皮膚を支えきれなくなると、皮膚がたるんでシワの原因となります(参考:日本形成外科学会 1)。
一方で、表情の癖によって特定の筋肉を使いすぎる「過緊張」が原因となることもあります。
- 縦ジワ: 加齢による皮膚の弾力低下に加え、口をすぼめる動きなどが繰り返されることで刻まれることがあります。
- 梅干しジワ: 顎に力が入る癖などで、オトガイ筋が緊張して生じることがあります。
乾燥と紫外線によるダメージ(光老化)
口周りのシワの大きな原因の一つが「光老化」です。
長年日光を浴び続けることで、皮膚の弾力を保つコラーゲンやエラスチンが減少し、深く太いシワが形成されます(参考:環境省 2)。
また、乾燥して肌のキメが乱れると、細かい「ちりめんジワ」の原因となります(参考:日本皮膚科学会 3)。
骨格の影響
加齢により顔の骨(顔面骨)が萎縮して体積が減ると、覆っている皮膚が余ってしまい、たるみやシワとして現れることがあります(参考:日本形成外科学会 1)。
【自宅で改善】口周りのシワ対策:エクササイズ&マッサージ

ここでは、一般的に紹介されることが多いセルフケア方法を紹介します。
※下記のトレーニング等は医学的な治療ガイドラインで確立されたものではありませんが、筋肉を動かす習慣として参考にしてください。無理のない範囲で行いましょう。
「ペットボトル筋トレ」などの表情筋トレーニング
口輪筋を鍛える方法として、空のペットボトルを使ったトレーニングなどが知られています。
空の500mlペットボトルを用意します。
歯を使わず、唇の力だけでペットボトルをくわえます。
そのまま10秒間キープし、ゆっくり離します。これを数セット行います。
ポイント: 呼吸を止めないように注意してください。痛みを感じる場合は中止しましょう。
口元のストレッチ「ベロ回し体操」
口の内側から筋肉と皮膚をストレッチする方法です。
口を閉じたまま、舌先を歯茎の表面に沿わせます。
口の内側から舌でアイロンがけするように、ゆっくりと大きく円を描きます。
右回り、左回りをそれぞれ行います。
【重要】間違ったマッサージはシワを深くする?
セルフケアで最も注意すべきなのは「摩擦」です。
皮膚を強く擦るとバリア機能が低下し、乾燥や色素沈着、さらなるシワの原因となる可能性があります(参考:日本皮膚科学会 3)。
行う場合は必ず乳液やマッサージクリームを使用し、皮膚を強く引っ張らないように注意してください。
スキンケアでアプローチする口元のシワ対策
化粧品によるアプローチは、医学的にも一定の効果が認められている成分があります。
有効成分(レチノール・ナイアシンアミド)配合の製品
「シワ改善」の効能効果が承認された医薬部外品を選ぶことが推奨されます。
レチノール(純粋レチノール): 日本皮膚科学会のガイドラインでも、シワ治療において高い推奨度で言及されている成分です(参考:日本皮膚科学会 4)。
ナイアシンアミド: シワ改善有効成分として承認されている成分の一つです。
日中の乾燥と紫外線対策
シワの最大の敵である紫外線を防ぐことが、最も基本的な予防策です。
日焼け止めは季節を問わず使用し、帽子や日傘も活用して紫外線を浴びない工夫をしましょう(参考:環境省 2)。
また、口周りはよく動くため乾燥しやすいため、こまめな保湿も大切です。
【どうしても消えない場合】美容医療という選択肢

セルフケアでは改善が難しい深いシワには、美容医療(非手術的治療)が有効な場合があります。
日本皮膚科学会のガイドライン等でも言及されている主な治療法を紹介します(参考:日本皮膚科学会 4)。
表情ジワには「ボツリヌス療法(ボトックス)」
筋肉の動きによってできるシワ(眉間や目尻、顎の梅干しジワなど)には、ボツリヌス毒素製剤を注射し、筋肉の動きを抑制する治療が標準的です。
刻まれた深いシワには「フィラー(ヒアルロン酸)注入」
無表情のときでも残っている深いシワ(ほうれい線やマリオネットラインなど)には、ヒアルロン酸などを注入して皮膚を下から持ち上げる治療が行われます。
肌質の改善
レーザー治療や高周波治療など、肌のコラーゲン産生を促す機器を用いた治療法もあります。
口周りのシワを予防する毎日の習慣
口周りのシワを予防する方法を紹介します。
紫外線対策は唇まで忘れずに
顔だけでなく、唇や口周りの皮膚も紫外線の影響を受けます。
UVカット効果のあるリップクリーム等を使用し、光老化を防ぎましょう(参考:環境省 2)。
表情の癖を見直す
口をすぼめる動作や、過度な食いしばりなどの「表情の癖」が、特定のシワを深くしている可能性があります。
日常的に口元に不要な力が入っていないか意識してみるのも一つの方法です。
治験を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本ではシワでお悩みの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
最新の治療をいち早く受けられることがある
専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
口周りのシワに関するよくある疑問
- Qニベアやワセリンで口元のシワは消えますか?
- A
ワセリンなどは「保湿剤」として皮膚の水分蒸発を防ぐ効果は優秀ですが、直接的にシワを改善する薬理作用はありません。乾燥による一時的な小ジワを目立たなくする保湿ケアとしては有効です。
- Qマッサージは1日何回やればいいですか?
- A
回数に医学的な決まりはありませんが、やりすぎによる摩擦は肌トラブルのもとです。1日1回程度、スキンケアの際についでに行う程度が続けやすく安全です。
- Q歯列矯正をするとシワが増えるって本当ですか?
- A
骨格や歯並びの変化に伴い、口元の皮膚の緊張度が変わることでシワの見え方が変化する可能性はあります。個人の骨格によるため、矯正歯科医に事前に懸念点を相談することをおすすめします。
まとめ
口周りのシワ対策は、原因に合わせたアプローチが大切です。
乾燥・小ジワ → 保湿、シワ改善成分(レチノール等)配合の化粧品
紫外線ダメージ → 徹底したUVケア(光老化対策)
深い溝・筋肉の動き → 美容医療(ボトックス、ヒアルロン酸)の検討
セルフケアとしてのマッサージやトレーニングは、肌を擦らないように注意しながら行いましょう。どうしても改善しない深い悩みは、専門医(皮膚科・形成外科)に相談することが解決への近道です。
参考資料・文献一覧
1.日本形成外科学会 https://jsprs.or.jp/general/disease/karei/
2.環境省 https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf
3.日本皮膚科学会 https://www.dermatol.or.jp/qa/qa19/q02.html
4.日本皮膚科学会 https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913321_2.pdf
