「朝起きると手がこわばっている」
「関節が腫れて痛い…」
こうした症状が現れたとき、頭をよぎるのが「リウマチ(関節リウマチ)」の可能性です。
しかし、いざ病院に行こうと思っても、「内科なの? 整形外科なの?」「リウマチ科という看板がないとダメ?」と、受診先に迷ってしまう方は少なくありません。
関節リウマチは、早期に適切な治療を始めれば、関節の変形を防ぎ、これまで通りの生活を送ることが十分に可能な病気です。
逆に、受診先を迷って発見が遅れることは避けなければなりません。
この記事では、リウマチの疑いがある時に「何科を受診すべきか」の明確な答えと、失敗しない病院選びのポイントを解説します。
適切な医療機関へたどり着くためのガイドとしてお役立てください。
※この記事は疾患啓発を目的としています。

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
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通院1回につき1万円程度、入院1泊あたり2万円程度が負担軽減費の相場
安心・信頼できるのみ試験を紹介しており、安全に配慮された環境下で行われます。
結論:リウマチ(関節リウマチ)の疑いがあれば「リウマチ専門医」へ
結論から申し上げますと、リウマチの疑いがある場合に行くべきは、「日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医」が在籍している医療機関です(参考:日本リウマチ学会 2)。
「何科か(診療科名)」も大切ですが、それ以上に「誰が診るか(専門医)」が重要になります。
なぜ「診療科」よりも「専門医」が重要なのか
関節リウマチは、単なる関節の病気ではなく、免疫の異常によって全身に炎症が起こる病気です。
診断には、血液検査の結果だけでなく、関節の触診技術や画像診断(レントゲンや超音波)、さらには患者さんの全身状態を総合的に判断する高度な専門知識が求められます(参考:日本リウマチ学会 1)。
専門外の医師が診察した場合、初期の微妙な兆候を見逃してしまったり、逆にリウマチではない関節痛をリウマチと誤診してしまったりするリスクもゼロではありません。
最適な薬を選び、副作用を管理しながら長期的に治療を続けるためにも、「リウマチ専門医」の資格を持つ医師にかかることが治療成功の第一歩です。
「リウマチ科」「膠原病内科」「整形外科」のどこにいる?
では、その「リウマチ専門医」はどの診療科にいるのでしょうか。
実は、以下の3つの診療科のいずれかに在籍していることが一般的です(参考:東京女子医科大学 3)。
- リウマチ科
- 膠原病(こうげんびょう)内科
- 整形外科
病院の看板(標榜科)に「リウマチ科」と掲げてあれば分かりやすいですが、実際には「〇〇内科」「〇〇整形外科」というクリニックの中にも、リウマチ専門医が在籍しているケースは多々あります。
看板だけで判断せず、医師のプロフィールや病院のホームページを確認することが大切です。
「内科(膠原病内科)」と「整形外科」の違いと選び方

リウマチ専門医は「内科出身」の医師と「整形外科出身」の医師に大きく分かれます。
どちらもリウマチの治療は可能ですが、それぞれの得意分野には特徴があります(参考:日本リウマチ学会 1, 東京女子医科大学 3)。
ご自身の状況に合わせて選ぶ際の参考にしてください。
内科・膠原病内科がおすすめなケース
内科出身の専門医は、薬による全身管理を得意としています。
- おすすめな人:
- 関節の変形はまだ少なく、薬で進行を止めたい初期の方。
- 微熱、倦怠感、食欲不振など、関節以外の全身症状がある方。
- 間質性肺炎や腎障害などの合併症がある方。
- 高血圧や糖尿病など、他の持病も合わせて診てほしい方。
最新の「生物学的製剤」や「JAK阻害薬」などの薬物療法においては、内科的な副作用管理(感染症チェックなど)が重要になるため、内科系専門医の強みが活かされます。
整形外科がおすすめなケース
整形外科出身の専門医は、関節機能の維持・回復、手術を得意としています。
- おすすめな人:
- すでに関節の変形が進んでおり、日常生活に支障がある方。
- 関節の手術(人工関節置換術や滑膜切除術など)を視野に入れている方。
- リハビリテーションも同じ施設で受けたい方。
- 「リウマチなのか、変形性関節症(使いすぎや加齢による痛み)なのか」が分からない方。
整形外科では、関節への注射や装具療法など、局所へのアプローチも可能です。
迷ったらどうする?
「内科か整形外科か決められない」という場合は、通いやすい場所にある「リウマチ専門医」のいるクリニックを最優先に選びましょう。
リウマチの治療は長く続きます。
「遠くて通うのが大変」で治療が中断してしまうのが一番のリスクです。
また、必要があれば、内科から整形外科へ(あるいはその逆へ)紹介してもらうことも可能ですので、まずは専門医の門を叩くことが重要です。
受診の目安となる初期症状とタイミング
「少し指が痛いけれど、病院に行くほどかな?」と迷っている間に進行してしまうのがリウマチの怖いところです。
以下のような症状があれば、早めに受診を検討してください。
見逃してはいけない「朝のこわばり」と「関節痛」
最も特徴的な初期症状は「朝のこわばり」です。
- 朝起きた時、手がむくんだようで握りにくい。
- ボタンが留めにくい、ペットボトルの蓋が開けにくい。
- こわばりが30分〜1時間以上続き、昼頃には楽になることが多い(参考:厚生労働省 5)。
また、痛みに関しては「腫れを伴う痛み」や「左右対称(両手首、両膝など)」に出ることが多いのが特徴です。
指の痛みはリウマチ?更年期?
40代〜50代の女性の場合、更年期障害による関節痛や、「ヘバーデン結節」という別の病気である可能性もあります。
- 関節リウマチ:
- 指の第2関節(PIP)や付け根(MP)が腫れて痛むことが多い(参考:日本整形外科学会 4)。
- ヘバーデン結節:
- 指の第1関節(爪に近い関節・DIP)が腫れて痛む。加齢による変化の一種(参考:日本整形外科学会 4)。
- 更年期障害:
- ホルモンバランスの変化により、指だけでなく全身の関節が痛むことがあるが、腫れは少ない傾向。
これらを自己判断するのは危険です。
専門医であれば、レントゲンや触診でこれらを明確に区別することができます。
血液検査だけでわかる?診断の流れ
「健康診断の血液検査で異常がなかったから大丈夫」と安心していませんか?
実は、リウマチ因子(RF)が陰性の「血清反応陰性リウマチ」というタイプも存在します(参考:日本リウマチ学会 1)。
リウマチ専門医は、以下の要素を組み合わせて総合的に診断します。
- 問診・触診: 腫れている関節の数や場所、こわばりの時間。
- 血液検査: リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体、炎症反応(CRP, ESR)。
- 画像検査: レントゲンによる骨のチェック、関節エコー(超音波)による早期炎症の発見。
特に関節エコーは、レントゲンには写らない初期の炎症を見つけることができるため、早期発見に非常に有効です(参考:日本リウマチ学会 1)。
失敗しないリウマチ専門医・病院の探し方
実際に病院を探す際は、以下の方法を活用してください。
日本リウマチ学会のウェブサイトを活用する
最も確実なのは、「一般社団法人 日本リウマチ学会」の公式サイトにある「専門医・指導医検索」を利用することです(参考:日本リウマチ学会 2)。
地域を指定して検索すれば、専門医が在籍している病院やクリニックのリストが表示されます。
ホームページでチェックすべきポイント
候補の病院が見つかったら、その病院のホームページを確認しましょう。
- 「リウマチ外来」「専門外来」の表記があるか。
- 医師紹介ページに「日本リウマチ学会専門医」の記載があるか。
- 生物学的製剤などの最新治療に対応しているか。
初診時にスムーズに伝えるための準備リスト
リウマチの診断には、患者さんからの情報が非常に重要です。
受診前に以下の内容をメモしておくと、医師への伝達がスムーズになります。
- いつから痛むか: 「◯月頃から」「急に/徐々に」
- どの関節が痛むか: 「右手の指」「両膝」など具体的に。
- 痛みの変化: 「朝が一番痛い」「動かすと痛い/じっとしていても痛い」
- こわばりの有無と時間: 「朝起きてから◯分くらい動かしにくい」
- 親族の病歴: 家族や親戚にリウマチや膠原病の方がいるか。

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本ではリウマチでお困りの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
最新の治療をいち早く受けられることがある
専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
よくある質問(FAQ)
Q. 近くに専門医がいません。普通の整形外科でもいいですか?
A. 痛みが強く緊急性がある場合は、まず近くの整形外科を受診し、レントゲンや血液検査を受けてください。そこでリウマチの疑いが強いとなれば、専門医のいる病院へ紹介状を書いてもらうのがスムーズです。自己判断で放置するのが最も良くありません。
Q. リウマチは完治しますか?ずっと通院が必要ですか?
A. 現代の医学では、完全に病気をなくす「完治」は難しいものの、症状がなく進行も止まっている「寛解(かんかい)」という状態を維持することは十分に可能です(参考:日本リウマチ学会 1)。寛解に入れば、薬を減らしたり、普段通りの生活を送ったりできます。ただし、再発を防ぐために定期的な通院と服薬管理は必要になることが多いです。
Q. 何科に行っても原因不明と言われました。どうすればいいですか?
A. リウマチの初期は診断が難しく、確定診断がつかないことがあります。「様子を見ましょう」と言われた場合でも、痛みが続くようなら3ヶ月程度あけて再度専門医を受診するか、別の「リウマチ専門医」にセカンドオピニオンを求めることを検討してください。初期の炎症を見逃さないためには、関節エコー検査ができる施設がおすすめです。
まとめ
リウマチかもしれないと思った時に重要なのは、「何科か」よりも「リウマチ専門医がいるか」です。
- リウマチ専門医がいる医療機関(リウマチ科、膠原病内科、整形外科)を探す。
- 全身管理なら内科系、手術やリハビリ重視なら整形外科系が強み。
- 迷ったら通いやすい専門医へまずは相談。
関節リウマチは、治療技術の進歩により「諦める病気」ではなく「コントロールできる病気」になりました。
大切な関節を守り、あなたらしい生活を守るために、少しでも違和感があれば早めに専門医の扉を叩いてください。
参考資料・文献一覧
- 一般社団法人日本リウマチ学会「関節リウマチ診療ガイドライン2020」 https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00640/
- 一般社団法人日本リウマチ学会「リウマチ専門医・指導医検索」 https://pro.ryumachi-net.com/
- 東京女子医科大学 膠原病リウマチ痛風センター「膠原病とは」 https://twmu-rheum-ior.jp/diagnosis/kougenbyo/about-kougenbyo.html
- 公益社団法人日本整形外科学会「へバーデン結節」 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/heberden_nodes.html
- 厚生労働省 研究班「リウマチの朝のこわばりとは何か」 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-11.pdf
