突然、背中や脇腹を襲う激しい痛み。「尿路結石」の痛みは、人生で経験する痛みの中でも最大級のものと表現されることがあります。

今まさにその痛みに耐えている方、あるいは家族が苦しんでいる姿を見ている方にとって、「この痛みはいつまで続くのか」という疑問は、一刻も早く解消したい切実な悩みでしょう。

結論:痛みが続く期間は一概には言えません

結論から申し上げますと、尿路結石の痛みが続く期間は一概には言えず、結石の大きさ、位置、自然に排出されるか治療が必要かによって、数時間で終わることもあれば、断続的に数週間から数ヶ月続くこともあります。

しかし、痛みのメカニズムや経過の目安を知ることで、不安を和らげ、適切な対処を行うことは可能です。

この記事では、尿路結石の痛みがいつまで続くのかという目安を中心に、痛みに強弱がある理由(痛みの波)、自然排石にかかる期間、治療が必要な場合の期間、そして痛みを少しでも和らげるための方法について、詳しく解説します。

ゴールの見えない痛みに不安を感じている方が、少しでも見通しを持ち、適切な医療を受けられるようサポートします。

※この記事は疾患啓発を目的としています。

尿路結石でお困りの方へ

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。

※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などに対する支給です。

治験ジャパンでは参加者の皆様に医療費の負担を軽減しながら、最新治療を受ける機会のご提供が可能です。

  • 通院1回につき約1万円、入院1泊あたり約2万円が負担軽減費の相場
  • 安心・信頼できる治験のみを紹介しており、安全に配慮された環境下で行われます。

詳しくはこちら

尿路結石の痛みが続く期間:結石の状況による違い

尿路結石の痛みは、ずっと同じ強さで続くわけではありません。また、結石の状態によって痛みの期間も大きく異なります。

ここでは、痛みの特徴である「波」や、結石のサイズ・位置による期間の違いについて解説します。

痛みの持続時間と「痛みの波」について

尿路結石の発作による激痛は、結石が腎臓から尿管へ移動し、尿の流れを急激に妨げることで発生します。

この激しい痛みは、一般的に数時間程度持続することが多いとされています。しかし、ここで重要なのは、痛みが一定の強さで続くのではなく、「痛みの波」があるという点です。

多くの患者さんが経験するのは、数分から数十分おきに痛みの強弱が繰り返される現象です。これは一般的に、尿管が結石を押し出そうとして収縮と弛緩を繰り返す蠕動(ぜんどう)運動や、詰まった尿によって腎盂(じんう)の内圧が上がったり下がったりすることに起因すると考えられています。

痛みが引いても油断は禁物です

激痛が走ったかと思えば、少し痛みが和らぐ時間帯が訪れることもあります。しかし、痛みが一時的に静まったからといって、必ずしも結石が排出されたわけではありません。結石が尿管内で少し位置を変えたり、尿の流れが一時的に改善したりしただけの可能性もあります。そのため、痛みが引いたとしても油断せず、医師の指示に従って経過を観察する必要があります。再び激痛がぶり返す可能性があることを理解し、心の準備をしておくことが大切です。

結石の大きさ・位置と痛みの期間の関係

痛みが続く期間は、結石の大きさや位置に大きく左右されます。

小さな結石(5mm以下)

一般的に、結石の直径が5mm以下の場合、自然排石(尿と一緒に自然に出ること)の可能性が高くなります(参考:金沢医科大学 1)。自然排石がスムーズに進めば、痛みの期間は比較的短くて済みます。しかし、小さな結石であっても、尿管の狭い部分に引っかかれば激痛を引き起こしますし、排出されるまでの数日から数週間、断続的に痛みが続くことも珍しくありません。

大きな結石(10mm以上)

一方、結石が10mm(1cm)を超えるような大きな場合、自然排石の可能性は低くなり、手術による積極的な治療が必要になるケースがほとんどです(参考:長崎大学 2)。この場合、治療が行われるまで痛みのリスクが続くことになります。

また、結石の位置によっても痛みの質が変わります。腎臓にあるうちは無症状のことも多いですが、尿管に落ちてくると激痛が生じます。そして、結石が膀胱に近づくにつれて、痛みは激痛から、残尿感や頻尿といった「膀胱刺激症状」へと変化していくことがあります。

痛みの質が変わったときは、結石が移動しているサインかもしれません。

尿道結石には特に注意が必要です

特に注意が必要なのは、結石が尿道(膀胱から外へ出る管)に詰まった場合です。これを尿道結石と呼びますが、排尿困難や尿閉(尿が出なくなる状態)を引き起こし、緊急の処置が必要になることがあります。

痛みの場所の変化について

「痛む場所が変わってきた」と感じる場合、それは結石が体内で移動している証拠である可能性が高いです。

尿路結石の痛みは、最初は背中や脇腹(腎臓のあるあたり)に強く出ることが一般的です。これは、結石によって尿がせき止められ、腎臓が腫れるために起こります。

その後、結石が尿管を下っていくにつれて、痛みの場所も下腹部へと移動していきます。さらに結石が下がり、膀胱の近くまで到達すると、男性であれば陰嚢や精巣、女性であれば外陰部といった、下半身のより低い位置や太ももの内側へと痛みが放散することがあります。

痛む場所の変化は重要なサイン

このように痛みの場所が変化することは、結石が排出に向かって動いているポジティブな兆候である場合もありますが、痛みの範囲が広がることで不安を感じる方も多いでしょう。痛む場所の変化を医師に伝えることは、結石の現在位置を推定する上で非常に重要な情報となります。

自然排石までの期間と目安

多くの患者さんが望むのは、手術などをせずに自然に石が出てくれることでしょう。ここでは、自然排石にかかる期間の目安と、それを促すためのポイントについて解説します。

自然排石の可能性と期間

自然排石が期待できるのは、主に結石のサイズが小さく(一般的に5mm以下、大きくても8mm程度)、かつ痛みがコントロールできており、腎機能への悪影響や感染症の合併がない場合です(参考:東京大学 3)。

自然排石にかかる期間は個人差が非常に大きく、早ければ発症から数日で排出されることもありますが、数週間から、場合によっては1ヶ月以上かかることもあります。

ある調査や一般的な目安としては、結石が小さいほど早く排出される傾向にありますが、症状発現後1ヶ月以内に自然排石を認めない場合は、積極的治療の介入を検討します(参考:長崎大学 2)。

長期間の放置は危険です

長期間結石が留まると、腎臓の機能が低下したり、尿路感染症を引き起こしたりするリスクが高まります。そのため、「いつか出るだろう」と自己判断で放置し続けるのは危険です。一般的には、1ヶ月以上経過しても排石されない場合や、痛みが激しく生活に支障が出る場合は、積極的な治療(破砕術や手術)への切り替えが検討されます。

また、「痛みが消えたから石が出た」と勘違いしやすい点にも注意が必要です。痛みがなくなっても、実は結石が尿管の中で止まっているだけで、腎臓へのダメージが静かに進行しているケース(サイレント・ストーン)もあります。必ず医療機関で検査を受け、排石されたことを確認してください。

自然排石を促すためのポイント

自然排石を待つ期間、ただ待っているだけではなく、排出を促すためにできることがあります。

自然排石を促すための主なポイント

POINT
    • 水分摂取(1日2リットル以上)最も基本的かつ重要なのが「水分摂取」です。医師からの制限がない限り、1日2リットル以上を目安に水分を摂取し、尿の量を増やすことが推奨されます(参考:慶應義塾大学 4)。尿量が増えることで、尿の流れが勢いを増し、結石を膀胱へと押し流す効果が期待できるからです。水やお茶などが適していますが、結石の種類によっては避けたほうがよい飲み物もあるため(例えばシュウ酸カルシウム結石の場合の紅茶やコーヒーの過剰摂取など)、医師の指導に従ってください。
    • 適度な運動適度な運動も排石を促すのに有効とされています(参考:三重大学 5)。縄跳びや階段の上り下り、ジャンプなどの上下運動は、重力を利用して結石を下へ移動させる手助けになります。ただし、激しい痛みがある時や、発熱している時は無理に動かず、安静にすることが優先です。体調が良い時に、無理のない範囲で行いましょう。

治験を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では尿路結石でお困りの方に向け治験が行われています。

治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。

  • 最新の治療をいち早く受けられることがある
  • 専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
  • 治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる

実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。

治験ジャパンに登録する

尿路結石の治療期間と痛みの軽減

自然排石が難しい場合や、痛みが激しく日常生活が送れない場合は、積極的な治療が行われます。治療を受けることで、いつまで続くか分からない痛みから解放される近道になることもあります。

治療方法と期間の目安

尿路結石の主な治療法には、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と、経尿道的尿管結石砕石術(TUL)などがあります。

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)

体の外から衝撃波を当てて結石を細かく砕く治療法です。お腹を切る必要がなく、体への負担が比較的少ないのが特徴です。日帰りや1泊2日程度の入院で行われることが多く(参考:三重大学 5)、治療時間も1時間程度です。ただし、砕かれた石が排出されるまでは痛みが続く可能性があり、硬い石や大きな石は一度で砕ききれないこともあります。その場合は複数回の治療が必要となり、治療期間は数週間から数ヶ月に及ぶこともあります。

経尿道的尿管結石砕石術(TUL)

尿道から細い内視鏡を入れ、レーザーなどで直接結石を砕く手術です。ESWLよりも確実に結石を砕くことができ、硬い石にも有効です。通常は数日間の入院が必要になりますが、一度の手術で結石を取り除ける可能性が高いため、トータルの治療期間は短く済むことが多いです。

治療によって結石という痛みの原因が取り除かれれば、尿路結石特有の激痛は消失します。ただし、手術後は尿管ステントという管を一時的に留置することがあり、これによる違和感や軽い痛みが数日から数週間続くことがあります。

痛みを和らげるための対処法

治療までの期間や、自然排石を待つ間の痛みをどう乗り切るかは、患者さんにとって最大の課題です。

  1. 楽な姿勢をとる:痛みが強い時は無理をせず、自分が一番楽だと感じる姿勢をとってください。痛む側を上にするか下にするかは人によって異なりますが、抱き枕を使ったり、体を丸めたりすることで痛みが多少和らぐことがあります。患部を温めると痛みが緩和する場合もありますが、炎症が強い時は逆効果になることもあるため、医師に確認すると安心です。
  2. 鎮痛剤の適切な使用:最も確実なのは、医師から処方された鎮痛剤(痛み止め)を適切に使用することです。尿路結石の治療時の疼痛緩和には、一般的な解熱鎮痛剤よりも強力な坐薬が使用されることが多いです(参考:岐阜大学 6)。痛みがピークに達してからでは薬が効きにくいこともあるため、「痛みの波」が来そうだと感じたら早めに使用することも一つの方法です。
  3. 医療機関への受診:もし、処方された痛み止めを使っても痛みが治まらない、あるいは吐き気が強くて薬が飲めないといった場合は、我慢せずに救急外来や医療機関を受診してください。点滴による鎮痛剤の投与など、より強力な除痛処置を受けることができます。

尿路結石の痛みに関するFAQ

尿路結石の痛みについて、よくある疑問とその回答をまとめました。

尿路結石の激痛は何日くらい続きますか?
激痛の期間には大きな個人差があります。結石がスムーズに流れれば数時間で収まることもありますが、尿管に詰まったり移動したりを繰り返す場合、数日から数週間、断続的に痛みが続くこともあります。痛みが長引く場合は、結石が動いていないか、合併症が起きている可能性があるため、再受診を検討してください。
結石の痛み止めが効かないのはなぜですか?
尿路結石の痛みは、結石が詰まることで腎臓の内圧が急激に上昇することや、尿管の激しい痙攣によって引き起こされると考えられています。このメカニズムによる痛みは非常に強烈で、一般的な鎮痛剤の効果が追いつかないことがあります。また、炎症がひどい場合も薬が効きにくくなります。処方薬が効かないほどの痛みは、入院や緊急処置が必要なサインである可能性もあります。
尿路結石で楽な姿勢は?
万人に共通する「絶対に楽な姿勢」はありませんが、痛む場所を圧迫しない姿勢や、逆に痛む側を下にして圧迫すると楽になる場合など、人によって異なります。四つん這いになったり、横向きで膝を抱えたりと、いろいろな姿勢を試して、ご自身が少しでも楽に感じる体勢を見つけてください。
尿路結石の痛みの場所はいつ変わりますか?
結石が尿管の中を移動するタイミングで、痛む場所も変化します。腎臓付近(背中・脇腹)から始まり、結石が下がるにつれて下腹部、鼠径部(足の付け根)、外陰部へと痛みが移動します。痛む場所が下に移動しているのは、結石が出口に向かっている証拠とも言えますが、痛みの性質が変わることもあるため注意深く観察してください。
尿路結石はどのくらいの期間で治りますか?
「治る」を「痛みがなくなる」とするならば数日から数週間、「結石が完全に排出される」までとするならば、自然排石で数週間から1ヶ月程度が目安です。治療を行う場合は、手術の待機期間や入院期間を含めて数週間から数ヶ月かかることもあります。結石のサイズや位置、選択する治療法によって期間は大きく異なります。

まとめ:尿路結石の痛みと付き合うために

尿路結石の痛みはいつまで続くのか、その答えは患者さん一人ひとりの結石の状況によって異なります。数時間でケロリと治ることもあれば、1ヶ月以上も不安な日々を過ごすこともあります。

重要なポイント

  • 痛みの期間はケースバイケース:結石の大きさや位置、自然排石か治療かによって期間は変わります。
  • 「痛みの波」を知る:痛みが一時的に消えても、まだ結石が残っている可能性があります。油断せず経過を観察してください。
  • 水分摂取が鍵:自然排石を促すためには、医師の指示に従い十分な水分を摂ることが大切です。
  • 我慢は禁物:痛みが続く場合や、薬が効かない激痛、高熱を伴う場合は、速やかに医療機関を受診してください。
  • 痛みが消えても受診を:痛みがなくなったからといって、必ずしも治ったとは限りません。腎機能低下を防ぐためにも、排石の確認まで通院を続けましょう。

尿路結石の痛みは強烈ですが、適切な診断と治療を受ければ、必ず終わりが来ます。

不安な気持ちを抱え込まず、医師と相談しながら、ご自身にとって最適な治療方針を選択してください。早期の対処が、痛みの期間を短くし、一日も早い回復へとつながります。