最近、理由もなく体がだるい、むくみが取れない、寒がりになった、やる気が出ないといった症状に悩んでいませんか?
「もしかして甲状腺の病気かもしれない」と思っても、いざ病院に行こうとすると「何科を受診すればいいのか分からない」と迷ってしまう方は非常に多いです。
甲状腺機能低下症は、適切な診断と治療を受ければ症状の改善が期待できる病気ですが、専門性が高いため、受診する診療科選びが重要になります。
この記事では、甲状腺機能低下症が疑われる場合に受診すべき最適な診療科、病院選びのポイント、そして受診の目安となる症状について詳しく解説します。
内分泌内科、一般内科、耳鼻咽喉科それぞれの特徴やメリットも整理しました。
どこの病院に行けば良いか迷っているあなたの不安を解消し、適切な治療への第一歩を踏み出すためのガイドとしてお役立てください。
※この記事は疾患啓発を目的としています。
甲状腺機能低下症でお困りの方へ
治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などに対する支給です。
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甲状腺機能低下症の受診に最適な診療科は?
甲状腺機能低下症が疑われる場合、結論から言うと最も専門性が高くおすすめなのは「内分泌内科(ないぶんぴつないか)」または「甲状腺専門の病院・クリニック」です(参考:京都医療センター 1)。
しかし、状況によっては他科が窓口になることもあります。それぞれの診療科の特徴と選び方を見ていきましょう。
専門は「内分泌内科」または「甲状腺専門病院・クリニック」
甲状腺は、喉仏の下にある蝶のような形をした臓器で、全身の代謝を調整する「甲状腺ホルモン」を分泌しています。このホルモンのバランスが崩れる病気を専門的に扱うのが「内分泌内科」です(参考:KOMPAS 2)。
なぜ内分泌内科や甲状腺専門クリニックが良いのか、その理由は以下の通りです。
看板やホームページに「内分泌内科」「糖尿病・内分泌内科」「甲状腺クリニック」と掲げている医療機関を探すのが、解決への一番の近道です。
まずは「一般内科」でも受診可能?メリットと限界
近くに専門病院がない場合や、症状が甲状腺によるものか確信が持てない場合は、まずは近所の「一般内科」を受診することも選択肢の一つです。
まずはかかりつけの内科医に「甲状腺のことが心配なので、検査をしてほしい」と相談してみるのも良いでしょう。
「耳鼻咽喉科」でも診てもらえる?判断基準と注意点
甲状腺は喉(のど)にある臓器であるため、耳鼻咽喉科でも診療の対象となることがあります。特に以下のような症状がある場合は、耳鼻咽喉科が適していることがあります。
耳鼻咽喉科は、首の触診やエコー検査、ファイバースコープによる喉の観察が得意です。甲状腺の中に「しこり(腫瘍)」がある場合などは、耳鼻咽喉科で発見されることも少なくありません(参考:千葉市立青葉病院 4)。
ただし、ホルモンバランスの調整や長期的な内服治療が必要な「甲状腺機能低下症」の管理については、最終的に内分泌内科へ紹介となることが一般的です。
「首の腫れ」が気になって受診する場合は耳鼻咽喉科、全身の「だるさ」や「体調不良」がメインの場合は内科・内分泌内科、という使い分けをイメージすると良いでしょう。
甲状腺機能低下症かも?受診の目安となる症状とタイミング
「なんとなく調子が悪いけれど、病院に行くほどだろうか?」と迷っている方へ。甲状腺機能低下症の症状はゆっくりと進行するため、老化や単なる疲れと見過ごされがちです。
以下のようなサインがあれば、早めの受診をおすすめします。
こんな症状が出たら受診を検討しましょう
甲状腺ホルモンが不足すると、全身の代謝が低下し、あらゆる機能がスローダウンします。以下のチェックリストに当てはまる項目が多いほど、甲状腺機能低下症の疑いが強まります(参考:KOMPAS 2, 先天性甲状腺機能低下症ガイドライン 5)。
一つ一つの症状はよくある不調かもしれませんが、これらが複数重なって長期間続いている場合は、体が「ホルモン不足」のサインを出している可能性があります。
健康診断で異常を指摘された場合
自覚症状がなくても、会社の健康診断や人間ドックの血液検査で異常が見つかることがあります。
特に「TSH」の数値に注意
特に「TSH」という数値は、甲状腺機能の低下を最も敏感に反映します(参考:甲状腺疾患診断ガイドライン2024 3)。
自覚症状がなくても、数値に異常があるということは、甲状腺に何らかの負担がかかっている証拠です。
放置すると将来的に症状が出たり、動脈硬化などのリスクが高まったりすることもあるため、「症状がないから大丈夫」と自己判断せず、必ず精密検査を受けてください。
適切な病院・クリニックを選ぶためのポイント
いざ受診しようと決めた時、数ある病院の中からどこを選べば良いのでしょうか。
長期的な通院が必要になることもあるため、以下の3つのポイントを基準に選ぶと失敗が少なくなります。
専門性・実績を確認する
最も重視すべきは、医師の専門性です。ホームページなどで以下の情報を確認しましょう。
専門医であれば、単に薬を処方するだけでなく、生活指導や合併症の管理、妊娠・出産時の対応など、きめ細やかなサポートが期待できます。
検査体制と治療方針
甲状腺の診療には、血液検査と超音波(エコー)検査が欠かせません。
また、患者の話をよく聞き、ライフスタイルに合わせた治療方針を提案してくれる医師かどうかも大切です。口コミなども参考にしつつ、信頼できる医師を探しましょう。
アクセスと通いやすさ
甲状腺機能低下症の治療(チラーヂンSなどのホルモン薬の服用)は、数ヶ月から数年、場合によっては生涯にわたって続くことがあります。
無理なく通い続けられる環境であることは、治療を中断させないためにも非常に重要な要素です。
甲状腺機能低下症と関連する「よくある疑問」と受診のヒント
ここでは、受診前によくある疑問や、特定の状況における診療科選びについて解説します。
女性や子供の場合、何科を受診すべき?
甲状腺疾患は女性に多い病気として知られています。
女性の方
基本は内分泌内科ですが、月経不順や不妊治療中の方は、婦人科でのホルモン検査をきっかけに見つかることもあります。
妊娠を希望されている場合や妊娠中の場合は、産婦人科と連携が取れる内分泌内科、または甲状腺専門医がいる病院を選ぶことが重要です。
甲状腺ホルモンは胎児の発育に不可欠なため、厳密な管理が求められます(参考:日本甲状腺学会 6)。
お子様の場合
子供の甲状腺機能低下症は、成長や発達に影響を与える可能性があります。
大人の内分泌内科でも診てもらえますが、中学生以下であればまずは「小児科」、可能であれば「小児内分泌」を専門とする医師がいる病院を受診するのがベストです(参考:先天性甲状腺機能低下症ガイドライン 5)。
蕁麻疹や自律神経失調症と診断されたけれど、甲状腺の可能性は?
「原因不明の蕁麻疹が続く」「自律神経失調症と言われたが薬が効かない」といった悩みを持つ方が、実は甲状腺機能低下症だったというケースは珍しくありません。
皮膚症状
甲状腺機能低下症では皮膚が乾燥し、痒みが出やすくなることが知られています(参考:先天性甲状腺機能低下症ガイドライン 5)。
皮膚科で改善しない場合、背景に甲状腺の病気が隠れていないか疑う余地があります。
精神神経症状
やる気が出ない、だるいといった症状は、うつ病や自律神経失調症、更年期障害と非常によく似ています。
心療内科や婦人科を受診しても改善しない場合は、一度甲状腺ホルモンの検査を受けてみることを強くおすすめします。
「他の病気かも?」という違和感があれば、セカンドオピニオンとして内分泌内科を受診することは決して間違いではありません。
受診する前に準備しておくべきこと
スムーズな診察のために、以下の情報をメモにまとめて持参すると役立ちます。
医師に正確な情報を伝えることで、診断の精度が高まります。
治験を試すのも一つの方法
病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では甲状腺機能低下症でお困りの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
- 最新の治療をいち早く受けられることがある
- 専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
- 治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された環境下で行われます。
甲状腺機能低下症の診断から治療までの流れ
専門医を受診した後、どのような流れで診断と治療が進むのかを具体的に解説します。
初診時の問診と診察
まずは医師による問診が行われます。準備したメモを基に症状を伝えましょう。
その後、首の触診が行われます。医師が患者の後ろや前に立ち、首の甲状腺部分を触って、腫れの有無や硬さ、しこりの有無を確認します。痛みはほとんどありません。
具体的な検査内容
診断を確定させるために、主に2つの検査が行われます。
血液検査
甲状腺超音波(エコー)検査
首にゼリーを塗り、超音波を当てて甲状腺の内部を観察します。甲状腺の大きさ、炎症の程度、腫瘍(しこり)の有無などを痛みなく詳しく調べることができます。
診断と治療の開始
検査結果に基づき、甲状腺機能低下症と診断された場合、治療が開始されます。
まとめ
甲状腺機能低下症が疑われる場合、受診すべき最適な診療科は「内分泌内科」または「甲状腺専門クリニック」です。専門医であれば、迅速な検査と適切な治療管理が期待できます。
近くに専門医がいない場合は、まずは「一般内科」で相談し、血液検査を受けることから始めましょう。首の腫れや喉の違和感が強い場合は「耳鼻咽喉科」も選択肢に入ります。
診療科選びのポイント
「だるい」「やる気が出ない」といった症状は、単なる疲れと見過ごされがちですが、治療によって劇的に改善する可能性があります。
一人で悩まず、まずは医療機関を受診してみてください。専門家のサポートを得ることで、体調不良の原因がはっきりし、元の元気な自分を取り戻すための道筋が見えてくるはずです。
FAQ(よくある質問)
多くの場合は、不足しているホルモンを薬で補う「ホルモン補充療法」を長期的に継続する必要があります。しかし、一過性の甲状腺炎などで一時的に機能が低下している場合は、回復すれば薬が不要になることもあります。自己判断で薬を止めず、医師と相談しながら治療を続けましょう(参考:甲状腺疾患診断ガイドライン2024 3)。
はい、受診をお勧めします。自覚症状がなくても「潜在性甲状腺機能低下症」などの可能性があります。放置すると将来的に心臓病のリスクが高まったり、本当の機能低下症へ進行したりすることがあります。一度専門医を受診し、経過観察で良いのか、治療が必要なのかを判断してもらうことが大切です。
妊娠中の甲状腺ホルモンは、胎児の脳の発達や流産・早産のリスクに関わる非常に重要な要素です。妊娠を希望される方や妊娠中の方は、通常よりも厳密なホルモン管理が必要となります。速やかに甲状腺専門医または内分泌内科に相談してください(参考:日本甲状腺学会 6)。
