健康診断や自宅の血圧計で高い数値が出たとき、「このままだと入院になるのだろうか」と不安に感じる方は少なくありません。

高血圧における入院レベルは、単に血圧の数値が高いことだけが基準になるわけではありません。

最も重要な判断基準

最も重要な判断基準は、高い血圧によって脳や心臓などの重要な臓器に障害が起きているかどうかにあります。

このような状態は高血圧緊急症と呼ばれ、速やかな治療が必要です。

この記事では、高血圧で入院が必要となる具体的な数値の目安や、注意すべき症状、そして病院での治療内容について詳しく解説します。

ご自身の状態が緊急性を要するものなのか、次にどのような行動をとるべきかが明確になりますので、ぜひ参考にしてください。

※この記事は疾患啓発を目的としています。

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高血圧で「入院レベル」になるのはどんな時?基本的な考え方

高血圧だけでは入院にならない理由

血圧の数値が一時的に著しく高くなったとしても、それだけで即座に入院が必要になるわけではありません。

血圧は、運動やストレス、気温の変化など、日常生活の些細な要因で常に変動しています。

慢性的な高血圧がある場合でも、自覚症状がなく臓器に急激な負担がかかっていなければ、まずは外来での内服治療や生活習慣の改善から始めるのが一般的です。

入院の基準

入院が必要となるのは、高血圧が原因で命に関わるような急性の問題が生じているケースに限られます。

「入院レベル」を左右する最も重要な要素は「臓器障害の有無」

高血圧における入院の必要性を決定づける最大の要素は、臓器障害の有無です。

血圧が異常に高い状態が続くと、血管に強烈な圧力がかかり、脳、心臓、腎臓、大血管、眼などの重要なターゲット臓器に直接的なダメージを与え始めます。

これを高血圧性臓器障害と呼びます。

緊急入院の判断基準

血圧の数値そのものよりも、この臓器へのダメージが現在進行形で起きているかどうかが、緊急入院を要する基準となります(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 1)。

高血圧緊急症とは何か?

著しい血圧の上昇に加えて、脳や心臓などの臓器に急性の障害が生じている状態を「高血圧緊急症」と呼びます。

この状態に陥ると、臓器の機能が急速に低下するため、集中治療室などでの厳密な管理のもと、点滴による迅速な降圧治療が必要となります。

入院レベルの状態

これがまさに高血圧における入院レベルの状態です。

一方で、血圧が著しく高いものの、明らかな急性臓器障害を伴わない状態を「高血圧切迫症」と呼びます。

高血圧切迫症の場合は、数時間から数日かけて内服薬で血圧を下げていくことが多く、必ずしも緊急入院が必要になるとは限りません(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 1)。

要注意!高血圧緊急症の具体的な「入院レベル」と症状

血圧の数値目安:収縮期血圧180mmHg以上、拡張期血圧120mmHg以上

高血圧緊急症を疑う血圧の目安として、一般的に収縮期血圧(上の血圧)が180mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が120mmHg以上とされています(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 1)。

この数値を超えると、血管や臓器への負担が急激に増大し、合併症を引き起こすリスクが高まります。

極端な高血圧への対応

もし血圧が200mmHgやそれ以上といった極端な数値を示している場合は、いつ臓器障害が起きてもおかしくない状態であるため、速やかな医療機関の受診が推奨されます。

臓器障害を疑う危険な症状とは?

血圧の異常な上昇と同時に以下のような症状が現れた場合は、すでに臓器にダメージが及んでいる可能性が高く、すぐに入院治療が必要なサインと言えます。

危険な症状のサイン

POINT
  • 脳:激しい頭痛、めまい、吐き気、嘔吐、意識がもうろうとする、けいれん、手足の麻痺、ろれつが回らない、視覚の異常など。
  • 心臓:胸の激しい痛み、圧迫感、息苦しさ、激しい動悸など。
  • 腎臓:尿の量が極端に減る、全身の強いむくみなど。
  • 大血管:背中や胸に引き裂かれるような突然の激痛が走る(大動脈解離の可能性)。
  • 眼:急に目のかすみが強くなる、視力が著しく低下するなど。

放置の危険性

これらの症状は、健康に重大な影響を及ぼす疾患の初期症状である可能性が高いため、決して放置してはいけません(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 1)。

「高血圧緊急症かな?」と思ったらすぐに確認すべきチェックリスト

ご自身の状態が緊急を要するかどうかを判断するために、以下の項目を確認してください。

  • 収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が120mmHg以上あるか。
  • これまでに経験したことのないような激しい頭痛があるか。
  • 胸や背中に突然の激しい痛みや圧迫感があるか。
  • 息苦しさや、横になれないほどの呼吸のしづらさがあるか。
  • 手足のしびれ、動かしにくさ、ろれつが回らないなどの症状があるか。
  • 意識がぼんやりしている、またはけいれんを起こしているか。

救急要請の目安

血圧が高いことに加えて、2から6の症状がひとつでも当てはまる場合は、ためらわずに救急車の要請や救急外来の受診を検討してください。

入院が必要な高血圧緊急症の診断と治療

病院での検査内容と診断の流れ

救急外来などを受診した場合、まずは迅速に問診と身体診察、血圧測定が行われます。

その後、臓器障害の有無を特定するために、血液検査、尿検査、心電図検査、胸部X線検査などが実施されます。

合併症の早急な診断

頭痛や麻痺などの神経症状がある場合は頭部CTやMRI検査、胸や背中の痛みがある場合は造影CT検査などが行われ、脳出血や大動脈解離といった命に関わる合併症が起きていないかを早急に診断します。

入院中の治療内容:点滴による降圧療法と合併症への対応

高血圧緊急症と診断された場合、速やかに入院となり、集中治療室などでの厳密な血圧管理が開始されます。

治療の基本は、注射薬(点滴など)による速やかな降圧薬の投与です(参考:独立行政法人医薬品医療機器総合機構 1)。

点滴治療のメリット

内服薬よりも効果が早く、投与量の微調整が可能なため、血圧を安全かつ迅速に目標値まで下げることができます。

同時に、脳出血や心不全、腎不全といった合併症が起きている場合は、それらの疾患に対する専門的な治療も並行して行われます。

入院期間の目安と退院後の生活指導

高血圧緊急症による入院期間は、引き起こされた臓器障害の程度や合併症の有無によって大きく異なります。

数日間の点滴治療と経過観察で退院できるケースもあれば、重篤な合併症により数週間から数ヶ月の入院やリハビリテーションが必要になるケースもあります。

退院後は、再び血圧が異常上昇することを防ぐため、内服薬による治療の継続が不可欠です。

退院後の生活指導

また、医療スタッフから、減塩を中心とした食事療法、適度な運動、禁煙などの生活習慣改善に関する指導が行われます。

高血圧緊急症での入院費用の目安

入院費用は、実施された検査や治療の内容、入院日数、利用する病室(個室か大部屋か)によって変動します。

一般的な目安として健康保険が適用されますが、治療内容によっては自己負担が高額になる場合があります。

費用の負担軽減

ただし、医療費の自己負担額が一定の基準を超えた場合には、高額療養費制度を利用することで負担を軽減できるため、入院時に病院の相談窓口などで確認しておくことをお勧めします。

「入院レベルではないが注意が必要」な高血圧のケース

放置すると「入院レベル」に進行するリスク

血圧が180/120mmHg未満で、目立った自覚症状がない場合でも、高血圧を放置することは健康上の大きなリスクとなります。

高血圧はサイレントキラー(静かなる殺し屋)とも呼ばれ、自覚症状がないまま長期間にわたって血管や臓器に負担をかけ続けます。

動脈硬化の進行リスク

徐々に動脈硬化が進行し、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった入院レベルの深刻な病気を引き起こす可能性を秘めています(参考:スマート・ライフ・プロジェクト 2)(参考:八王子医療センター 3)。

自宅でできる対処法と生活習慣の改善

入院レベルに至る事態を防ぐためには、日頃からの血圧管理と生活習慣の改善が最も効果的です。

  • 食事面では、1日あたりの塩分摂取量を6g未満に抑える減塩を心がけましょう(参考:厚生労働省e-ヘルスネット 4)。また、野菜や果物に含まれるカリウムは塩分の排出を促すため、積極的に取り入れることが推奨されます。
  • 運動面では、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を定期的に行うことが血圧低下に有効です。さらに、禁煙の徹底、アルコールの過剰摂取を控えること、十分な睡眠をとりストレスを適切に管理することも、血圧を安定させるために重要な要素となります。
  • これらに加えて、毎日決まった時間に家庭用血圧計で血圧を測定し、記録をつける習慣を身につけることが大切です。

どのタイミングで医療機関を受診すべきか

緊急入院が必要な状態ではなくとも、家庭での血圧測定で収縮期血圧が135mmHg以上、または拡張期血圧が85mmHg以上の日が続く場合は、一度内科や循環器内科を受診することをお勧めします(参考:多摩市医師会 5)。

また、血圧の数値に関わらず、頻繁に頭痛がする、めまいがする、疲れやすいといった体調の変化を感じた場合も、早めに医療機関に相談してください。

重篤な疾患の予防

信頼できるかかりつけ医を持ち、定期的に健康状態をチェックしてもらうことが、重篤な疾患の予防につながります。

治験を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では高血圧を含め生活習慣病でお困りの方に向け治験が行われています。

治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。

  • 最新の治療をいち早く受けられることがある
  • 専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
  • 治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる

ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。

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まとめ

高血圧緊急症のまとめと対策

高血圧で入院レベルと判断されるのは、単に血圧の数値が高いだけでなく、高血圧緊急症として脳や心臓、腎臓などの重要臓器に明らかな障害が出ている、またはその危険性が極めて高い場合です。

収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が120mmHg以上という数値はひとつの注意すべき目安となります。

この数値に加えて、激しい頭痛、胸や背中の痛み、意識障害、手足の麻痺といった症状が現れた場合は、健康に重大な影響を及ぼす可能性があるため、一刻も早い医療機関の受診が必要です。

少しでもご自身の症状に不安を感じたら、迷わずに救急外来を受診するか救急車を呼ぶという選択をしてください。

そして、このような入院を要する事態を防ぐためには、日頃からの血圧測定と生活習慣の改善、そしてかかりつけ医による適切な管理が何よりも重要です。

高血圧に関するよくある疑問

Q. 血圧が200だと緊急入院になりますか?

血圧が200mmHgを超えている場合、血管や臓器に非常に大きな負担がかかっている状態です。

しかし、血圧の数値だけで即座に入院が決まるわけではありません。

重要なのは、激しい頭痛や胸の痛み、息苦しさ、麻痺などの臓器障害を示す症状があるかどうかです。

これらの症状を伴う場合は高血圧緊急症として緊急入院の対象となります。症状がない場合でも放置してよい数値ではないため、早急に医療機関を受診して適切な処置を受けてください。

Q. 最高血圧が180だとどうなりますか?

最高血圧(収縮期血圧)が180mmHg以上ある状態は、高度な高血圧に分類されます。

この状態が続くと、脳出血や心筋梗塞、大動脈解離などの重大な病気を引き起こすリスクが高まります。

自覚症状がなくても血管へのダメージは進行しているため、速やかに医師の診察を受け、血圧を下げるための治療を開始することが推奨されます。

Q. 高血圧緊急症の初期症状は?

高血圧緊急症では、血圧の急激な上昇とともに臓器の障害を示す症状が現れます。

代表的な初期症状としては、これまでにない激しい頭痛、強い吐き気や嘔吐、胸の圧迫感や激痛、息苦しさ、視界のかすみ、手足のしびれや動かしにくさ、ろれつが回らない、意識がぼんやりするなどが挙げられます。

これらの症状が一つでも出た場合は、ためらわずに救急医療機関を受診してください。

Q. 高血圧で入院する人の平均期間はどのくらいですか?

高血圧緊急症で入院した場合の期間は、患者さんの状態や引き起こされた合併症の重症度によって大きく異なります。

血圧を点滴でコントロールし、数日から1週間程度で退院できるケースもありますが、脳卒中や心不全などの重篤な合併症を伴う場合は、数週間から数ヶ月にわたる入院治療やリハビリテーションが必要になることも珍しくありません。

Q. 高血圧で入院したい場合、どうすればいいですか?

高血圧の治療において、患者さん自身の希望だけで入院できるわけではありません。

入院が必要かどうかは、医師が診察や検査を行い、医学的な緊急性や臓器障害の有無を評価した上で判断します。

血圧が高くて不安な場合や、体調に異変を感じる場合は、まず内科や循環器内科を受診し、現在の状態を詳しく伝えて適切な診断を仰ぐことが正しい手順です。