赤ら顔の治し方完全ガイド!原因から皮膚科治療まで解説

2025年5月30日

顔が赤くなる「赤ら顔」に悩む方は多く、見た目の印象や自信に影響を与えることがあります。

この記事では赤ら顔の症状や原因、皮膚科での治療法から自宅でできるセルフケア、さらには生活習慣の改善方法まで、わかりやすく解説します。

皮膚科専門医 川島眞医師の監修のもと、赤ら顔を改善するための具体的なステップを提案。

あなたに合った方法を見つけて、健やかな肌を目指しましょう。

赤ら顔とは?症状の特徴とよくある誤解

赤ら顔の症状や特徴など基礎知識を解説します。

赤ら顔の定義と分類

赤ら顔は顔の皮膚が血管拡張のために赤く見える状態を指し、見た目や心理的な負担となることがあります。

この症状は一時的なものから慢性的なものまで幅広く、原因によって分類されます。

赤ら顔は大きく「一過性」と「持続性」に分けられ、一過性は気温変化や感情によるもの、持続性は酒さ(しゅさ)などの慢性的な炎症によるものとされています。

赤ら顔は多様な原因で起こるため、正確な分類を理解することが改善への第一歩です。

ニキビや敏感肌との関係

ニキビとその跡や敏感肌も酒さとは異なりますが、いわゆる赤ら顔の要因となる可能性があります。

ニキビは毛穴の詰まりや細菌感染による炎症が主な原因で、赤みは主に患部に限定されます。

ただし、ニキビが広範囲に広がる場合や、ニキビ跡が見られる場合は、結果的に顔の皮膚全体が赤く見える要因となります。

また、敏感肌は肌のバリア機能が低下し刺激を受けやすい状態を指します。

肌のバリア機能が低下していると刺激によって赤みを伴うこともあり、結果的に赤ら顔に繋がります。

赤ら顔と酒さの関係

赤ら顔の原因の一つとして、「酒さ(しゅさ)」という皮膚疾患が挙げられます。

酒さは、顔の中心部(鼻や頬)に慢性的な赤みや皮膚の表面が盛り上がる丘疹(きゅうしん)が現れる病気で、赤ら顔の代表です。

酒さは毛細血管の拡張や免疫反応の異常などが関与しているとされ、ストレスや紫外線で悪化することもあります。

自分では敏感肌による赤ら顔だと思っていた症状が、実は医療的治療が必要な酒さだったというケースもあります。

赤ら顔が長期間続く場合は酒さの可能性を考慮し、皮膚科専門医に相談することが重要です。

>>酒さは一生治らない?その真実と向き合い方を徹底解説

なぜ赤ら顔になるのか?原因を解説

赤ら顔になる原因について解説します。

皮膚の毛細血管の拡張

酒さの赤ら顔の主な原因は、皮膚の毛細血管が拡張することで血流が増え、赤く見える現象です。

これは気温変化、辛い食べ物、アルコールなどが引き金となり、血管が過剰に反応するためです。

例として、寒い場所から暖かい部屋に入ると顔が赤くなるのは、血管が急激に拡張することが要因です。

敏感肌でみられる毛細血管の拡張は遺伝的要因や皮膚のバリア機能低下とも関連があるとされています。

また、ニキビやニキビ跡は毛細血管の拡張を引き起こす要因です。

間違ったスキンケアや摩擦

誤ったスキンケアや過度な摩擦も赤ら顔を悪化させる要因です。

強い洗顔料やスクラブを使用すると、皮膚のバリア機能が損なわれ、赤みや炎症が起こりやすくなります。

特に敏感肌の人は刺激の強い製品に反応しやすいです。

適切なスキンケアを選ぶことで、赤ら顔の症状悪化を防ぐことができます。

ストレスやホルモンバランスの乱れ

ストレスやホルモンバランスの乱れも赤ら顔の原因となります。

ストレスは交感神経を刺激し、血管を拡張させるため、顔の赤みを引き起こすことがあります。

また、ホルモンバランスの乱れ、特に女性の生理周期や更年期では、血管の調整機能が不安定になることがあります。

食生活・飲酒・喫煙の影響

食生活や生活習慣も赤ら顔に大きく影響します。

辛い食べ物やアルコールは血管を拡張させ、赤みを悪化させることがあります。

例えば、飲酒後に顔が赤くなる人は、アルコール代謝に関連する遺伝的要因が関与している場合もあります。

バランスの良い食生活が、赤ら顔の改善に効果的です。

赤ら顔を治すには?おすすめの治療法

赤ら顔に効果的な治療法・セルフケアを紹介します。

皮膚科で受けられる医療的アプローチ

赤ら顔の治療には、皮膚科での専門的なアプローチが効果的です。

外用薬(メトロニダゾールなど)や内服薬(抗生物質や血管収縮剤)は、酒さのブツブツの改善を目的に使用されることがあります。

また、自由診療になりますが、レーザー治療や光治療は拡張した毛細血管を収縮させる方法で、特に持続性の赤ら顔に有効です。

レーザー治療や光治療を受けた患者は、3~5回の施術で目に見える改善を実感することが多いとされています。

自宅でできるセルフケア

皮膚科による専門的な治療とともに、自宅でのケアも赤ら顔の改善に役立ちます。

冷却は一時的ですが血管を収縮させ、赤みを抑える効果が期待できます。

また、保湿は皮膚のバリア機能を強化し、刺激を回避することにより悪化を防ぎます。

例えば、冷やしたタオルで顔を軽く冷やす、セラミド配合のクリームを使用する、強い洗顔を避けるなどが有効です。

生活習慣の見直しで改善を目指す

生活習慣の改善は、赤ら顔の根本的な解決に欠かせません。

バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理が重要です。

特にビタミンCやEを多く含む食品(例:ブロッコリー、ナッツ)は抗酸化作用があり、皮膚の健康をサポートします。

厚生労働省によると、成人男性で1日あたり90mg、成人女性で75mgのビタミンC摂取が推奨されています(参考:厚生労働省1)。

スキンケアの見直しも重要!敏感肌向けの対策法

赤ら顔に効果的なスキンケア方法を解説します。

赤ら顔に合ったクレンジング・洗顔料の選び方

適切なクレンジングや洗顔料の選択は、赤ら顔のケアで重要です。

低刺激でアルコールフリーの製品を選び、ゴシゴシ洗いを避けることがポイント。

セラミド配合洗顔料は、肌のバリア機能を守りながら洗浄します。

肌に優しい洗顔料を選ぶことで、赤ら顔の悪化を防ぎます。

保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸など)の有効性

保湿は赤ら顔のケアで欠かせない要素です。

セラミドやヒアルロン酸は、皮膚の水分を保持し、バリア機能を強化します。

特にセラミドは肌の脂質を補充し、外部刺激から守る効果があるとされています。

セラミド配合クリームを使用した人は、肌の赤み減少を実感したとの報告もあります。

避けるべき成分(アルコール・香料・スクラブ)

赤ら顔の人は、刺激性の高い成分を避ける必要があります。

アルコール、香料、スクラブは皮膚を刺激し、赤みを悪化させる可能性があります。

特にアルコールは水分を奪い、乾燥を引き起こすため注意が必要です。

刺激成分を避けることで、赤ら顔の悪化を抑えられる可能性があります。

赤ら顔の改善に効果的な生活習慣とは?

赤ら顔の症状改善に期待できる生活習慣を解説します。

栄養バランスのとれた食事

食事は赤ら顔の改善に影響を与える可能性があります。

抗酸化作用のあるビタミンCやE、オメガ3脂肪酸(例:サーモン、チアシード)を積極的に摂取することで、皮膚の炎症を抑える効果が期待できます。

質の良い睡眠とストレスケア

良質な睡眠とストレス管理は、赤ら顔の予防に有効です。

睡眠不足は皮膚の回復を妨げ、ストレスは血管拡張を引き起こします。

リラックス法(例:瞑想、深呼吸)を取り入れることで、ストレスを軽減できます。

適度な運動と代謝アップ

適度な運動は血行を促進し、皮膚の健康をサポートします。

ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、代謝を高め、肌のターンオーバーを促します。

ただし、過度な運動は発汗による刺激を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

適度な運動を取り入れることで、赤ら顔の症状軽減が期待できます。

新たな治療法を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。

日本では酒さ(しゅさ)でお悩みの方に向け治験が行われています。

治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。

例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。

治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。

・最新の治療をいち早く受けられる
・専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
・治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる

ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。

実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。

>>治験ジャパン新規登録はこちら<<

赤ら顔に関するよくある質問(FAQ)

赤ら顔に関するよくある質問を解説します。

赤ら顔は自然に治ることはありますか?

赤ら顔が自然に治る可能性は、原因によって異なります。

一過性の赤ら顔(例:気温変化による)は時間とともに改善することが多いですが、酒さや慢性炎症による場合は自然治癒が難しいとされています。

皮膚科を受診し早めに原因を特定し、適切なケアを始めることが重要です。

赤ら顔と酒さはどう見分ければいい?

赤ら顔と酒さと酒さ以外の赤ら顔の見分け方は、症状の持続性や範囲で判断できます。

赤ら顔は一時的な赤みが主で、酒さは顔の中心部に持続的な赤みや丘疹が現れます。

自己判断ではなく、皮膚科での診断が確実です。

疑わしい場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

治療期間はどのくらいかかる?

赤ら顔の治療期間は、原因や治療法によって異なります。

酒さの症状はブツブツを改善するのに数か月から1年、赤みは徐々に軽くなるのに1年ほどかかり、それをスキンケア、生活習慣の改善で継続して維持することが必要です。

にきびやニキビ跡、敏感肌の赤ら顔も治療とスキンケアの継続で、数か月以上かけて治療します。

残った赤みに対しては、個人差はありますが数回のレーザー治療、光治療も有効です。

レーザー治療は3~6ヶ月(5~10回程度)、セルフケアは2~3ヶ月で効果が現れる場合があります。

ただし、個人差があります。

まとめ|赤ら顔は正しいケアで改善できる!

赤ら顔は毛細血管の拡張や生活習慣、誤ったスキンケアなどが原因で起こりますが、正しいアプローチで症状の改善が可能です。

皮膚科でのレーザー治療や外用薬、自宅での保湿・冷却ケア、栄養バランスの取れた生活習慣が効果的とされています。

あなたに合った方法を見つけ、継続することで、赤ら顔を克服し、自信のある肌を手に入れましょう。

参考サイト・資料一覧
1.厚生労働省 https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c03/09.html

記事監修者情報
監修者画像

記事監修者情報

川島 眞(かわしま まこと)

皮膚科専門医・医学博士

東京女子医科大学 名誉教授

Dクリニックグループ代表


日本皮膚科学会認定専門医として、アトピー性皮膚炎など皮膚疾患の診療・研究に長年従事。

本記事では医学的情報の正確性と内容監修を担当。


所属学会:

日本皮膚科学会

日本美容皮膚科学会

日本皮膚アレルギー学会

日本香粧品学会

関連記事