「最近、やたらと喉が渇く」

「夜中に何度もトイレに起きるようになった」

こうした体調の変化に心当たりはありませんか?

実は、これらは血液中の糖分が多くなりすぎている「高血糖」の代表的なサインです。

血糖値が高い状態を放置すると、自覚症状がないまま血管や臓器が傷つき、気づいた時には深刻な合併症を引き起こしていることも少なくありません。

そのため、糖尿病は痛みなどの自覚症状がないまま進行することから、「沈黙の病」とも表現されます(参考:厚生労働省 1)。

この記事では、日本糖尿病学会の「糖尿病診療ガイドライン2024」や厚生労働省の一次情報に基づき、血糖値が高い時に現れる具体的な症状を徹底解説。

注意すべき数値の目安、そして早期受診の重要性について詳しくご紹介します。

※この記事は疾患啓発を目的としています。

血糖値が気になる方へ

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【チェックリスト】血糖値が高い時に現れる「典型的な症状」

高血糖がある程度進行すると、体は過剰な糖を処理しようとしてさまざまな反応を示します。

以下のような症状に心当たりがある場合は、注意が必要です。

喉が渇く・水を大量に飲む(口渇・多飲)

高血糖になると血液の浸透圧が高くなり、体は「血液を薄めなければならない」と判断します。

その結果、脳が強い渇きを感じさせ、大量の水分を欲するようになります(参考:国立国際医療研究センター 2)。

お茶や水だけでなく、甘い清涼飲料水を飲みたくなる場合は、さらに血糖値を上げる悪循環(ソフトドリンクケトーシス)に陥るリスクもあるため特に注意が必要です。

尿の回数や量が増える(多尿)

血液中に増えすぎた糖は、腎臓で処理しきれずに尿の中へ漏れ出します。

糖が尿に出る際、水分も一緒に引き連れて排出される(浸透圧利尿)ため、尿の量が増え、トイレの回数も頻繁になります(参考:厚生労働省 3)。

食べているのに体重が減る(体重減少)

通常、体はインスリンというホルモンの働きで血液中の糖をエネルギーとして利用します。

しかし、高血糖(特に糖尿病状態)ではこの仕組みがうまく働かず、糖をエネルギーとして使えなくなります。

すると、体は代わりに筋肉や脂肪を分解してエネルギーを補おうとします。

そのため、しっかり食べているにもかかわらず、急激な体重減少が起こることがあります(参考:国立国際医療研究センター 2)。

全身がだるい・疲れやすい(倦怠感)

糖をエネルギーとして細胞に取り込めなくなると、体は慢性的なエネルギー不足に陥ります。

十分な睡眠をとっても疲れが取れない、全身に力が入らないといった倦怠感は、高血糖の典型的な症状の一つです(参考:国立国際医療研究センター 2)。

その他のサイン

他にも、以下のような変化が見られることがあります。

  • 目がかすむ:
    • 高血糖によって視機能に影響が出たりすることで、視力が低下したように感じることがあります。
  • 傷の治りが遅い:
    • 免疫機能が低下するため、感染症にかかりやすくなったり、傷が治りにくくなったりします(参考:厚生労働省 3)。
  • 足のしびれ:
    • 高血糖が神経を傷つけ始めると、足先にピリピリとした違和感やしびれが生じることがあります(参考:国立国際医療研究センター 4)。

なぜ重要?初期対応が鍵となる理由

多くの人が「症状が出てから病院に行けばいい」と考えがちですが、高血糖においてその考えは非常に危険です。

初期段階では「無症状」がほとんど

血糖値が基準値を少し上回る程度の「予備軍」の段階では、自覚症状はほとんどありません。

厚生労働省などの情報によれば、糖尿病であっても初期には自覚症状が乏しく、健康診断などの血液検査で初めて指摘されるケースが大半を占めています(参考:厚生労働省 5)。

症状が出た時は「かなり高い」可能性も

前述した喉の渇きや多尿といった「典型的な症状」が現れるのは、血糖値がかなり上昇してからです。

資料によっては、血糖値が350〜400mg/dLを超えないと症状が出ない場合もあるとされています(参考:厚生労働省 3)。

つまり症状を自覚した時には、すでに糖尿病の状態が進んでいる可能性が高いのです。

数値で知る高血糖|何mg/dLから症状や危険が生じるか

では、具体的にどの程度の数値から体に影響が出るのでしょうか。

最新の「糖尿病診療ガイドライン2024」に基づいた基準を確認しましょう。

尿に糖が出始める目安

健康な人の場合、通常、尿に糖が出ることはありません。

しかし、血糖値がある一定の濃度(閾値:概ね160〜180mg/dL程度)を超えると、腎臓の処理能力を超えて尿中に糖が漏れ出し始めます。

これを「尿糖陽性」と呼び、多尿や口渇の引き金となります。

糖尿病と診断される基準

日本糖尿病学会の最新ガイドラインでは、以下のいずれかに該当する場合を「糖尿病型」と判定します(参考:日本糖尿病学会 6)。

  • 空腹時血糖値: 126mg/dL以上
  • 随時血糖値(食後など): 200mg/dL以上
  • HbA1c(過去1〜2ヶ月の平均): 6.5%以上
  • 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値: 200mg/dL以上

これらの数値を超えている場合、症状の有無にかかわらず、適切な管理が必要です。

即受診が必要な緊急事態

著しい高血糖状態(例えば350〜400mg/dLを超えるような状態)になると、命に関わる「急性合併症」のリスクが生じます(参考:厚生労働省 3)。

  • 激しい嘔吐や腹痛
  • 意識がぼーっとする(意識障害)
  • 深く速い呼吸

このような症状が見られる場合は、糖尿病ケトアシドーシスなどの深刻な状態に陥っている可能性があるため、即座に医療機関を受診する必要があります。

放置厳禁!高血糖が引き起こす恐ろしい「合併症」

高血糖が怖いのは、症状そのものよりも、その先に待っている「合併症」にあります。

3大合併症「し・め・じ」

長期間の血糖高値によって細い血管が傷つくことで起こる、糖尿病特有の合併症は、その頭文字をとって「しめじ」と覚えることがあります(参考:国立国際医療研究センター 4)。

  1. し(神経障害): 手足のしびれ、痛みなど。進行すると感覚が鈍くなります。
  2. め(網膜症): 眼底出血などを起こし、進行すると視力障害に至ります。
  3. じ(腎症): 腎臓の機能が低下し、進行すると人工透析が必要になります。

動脈硬化による脳卒中・心筋梗塞

太い血管の壁が厚く硬くなる(動脈硬化)ことで、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。

これらは生命に関わる重大な疾患であるため、日頃からの血糖管理が不可欠です(参考:厚生労働省 5)。

治験を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では血糖値が高めの方に向け治験が行われています。

治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。

治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。


ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。

FAQ(よくある質問)

Q:食後だけ血糖値が高い場合でも症状は出ますか?

A:食後の短時間だけ血糖値が急上昇する場合、典型的な口渇や多尿は出にくいものの、食後の強い眠気などを感じることがあります。血管へのダメージは変動によっても進むため、健診で指摘された場合は精密検査が必要です。

Q:健康診断で「血糖値が高め」と言われましたが、症状がなければ放置して良いですか?

A:放置してはいけません。高血糖は無症状のうちに進行します。症状がない時期こそ、血管へのダメージを最小限に抑えるための重要な時期です。早めに医師に相談し、生活習慣の改善に取り組みましょう。

まとめ:少しでも気になる症状があれば早めの検査を

血糖値が高い時の症状は、どれも日常の疲れや加齢で見逃してしまいそうなものばかりです。

しかし、体から発せられる小さなSOSを無視し続けると、取り返しのつかない合併症を招くことになります。

「もしかして?」と思ったら、まずは内科や糖尿病内科を受診し、血液検査を受けることが第一歩です。

早期に発見できれば、食事や運動、薬物療法などで血糖値をコントロールし、健康な人と変わらない生活を送ることは十分に可能です。

あなた自身の、そして大切な家族の将来のために。今日から自分の体の声に耳を傾けてみませんか。

参考資料・文献一覧

  1. 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血糖」 https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d41.pdf
  2. 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病とは」 https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html
  3. 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血糖」 https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d41.pdf
  4. 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「合併症」 https://dmic.jihs.go.jp/content/060_020_02.pdf
  5. 厚生労働省 e-ヘルスネット「糖尿病」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-002
  6. 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024 第1章 糖尿病診断の指針」 https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/01.pdf