「毎日飲むもので眼圧を下げられたら…」
緑内障や高眼圧症と診断された方なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。
日々の点眼治療に加え、自分でできる対策があれば取り入れたいと思うのは当然のことです。
インターネット上には「緑内障に効く飲み物」などの情報が溢れていますが、中には医学的根拠に乏しいものや、逆に症状を悪化させかねない情報も混在しています。
この記事では、眼科領域の一般的な医学的見解と信頼できる一次情報に基づき、「眼圧と飲み物の関係」について徹底解説します。
何を飲むべきか、そして何より「どう飲むべきか」について、正しい知識を持ち帰ってください。
※この記事は疾患啓発を目的としています。

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
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通院1回につき1万円程度、入院1泊あたり2万円程度が負担軽減費の相場
安心・信頼できるのみ試験を紹介しており、安全に配慮された環境下で行われます。
まず結論:「眼圧を下げる飲み物」は存在するのか?
最初に、最も重要な結論をお伝えします。
「飲むだけで、緑内障治療薬のように確実に眼圧を下げる飲み物」は、現時点では医学的に確認されていません(参考:日本眼科学会 1)。
もし「これを飲むだけで眼圧が下がる!」と謳う商品があれば、それは誇大広告である可能性が高いでしょう。
緑内障治療の基本は、あくまで眼科医による処方(点眼薬、レーザー、手術)です。
飲み物は治療の代わりにはなりません。
医学的な真実と「飲み物」の役割
では、飲み物に気を使うことは無意味なのでしょうか?
決してそうではありません。
直接的な治療効果を期待するものではなく、飲み物によるアプローチは、全身の健康状態を整えるための補助的なものと考えられています。
- 眼圧上昇の予防:
- 眼圧を急激に上げる「悪い飲み方」を避ける。
- 全身の健康維持:
- 抗酸化作用のある成分を摂取し、ストレスや生活習慣の乱れを整える。
飲み物は「眼圧を下げる特効薬」ではなく、「治療をサポートするための健康管理の一環」と捉えるのが正解です。
視神経を守るために期待される成分と飲み物
直接眼圧を下げる医学的根拠はありませんが、全身の抗酸化や血流改善の観点から、一部の研究で注目されている成分と飲み物をご紹介します。
これらは治療薬ではないため、あくまで嗜好品として取り入れてください。
抗酸化作用のある飲み物(ポリフェノール・アントシアニン)
緑内障の進行には、「酸化ストレス(体のサビ)」が関与していると言われています。
強力な抗酸化作用を持つ成分を含む飲み物は、健康維持に役立つ可能性があります。
- カシスジュース・ベリー系スムージー:
- カシスなどに含まれる「アントシアニン」については、一部の研究で目の血流改善や進行抑制の可能性が示唆されていますが、現時点では緑内障治療に対する信頼性の高いエビデンスは確立されていません(参考:日本眼科学会 1)。選ぶ際は、糖分過多にならないよう、果汁100%や無糖のものを選ぶのがポイントです。
- ルイボスティー・麦茶:
- これらはノンカフェインであり、ミネラルを含んでいます。カフェインによる眼圧への影響を気にする方にとって、日常的な水分補給として適しています。
- ブロッコリースプラウト(スルフォラファン):
- 一部の基礎研究やメディアで抗酸化作用が注目されている成分ですが、緑内障に対する臨床的な有効性は証明されていません。過度な期待はせず、バランスの良い食事の一部として考えましょう。
血流を意識した「温かい飲み物」
緑内障の方の中には「冷え性」を伴う方が少なくありません。
血流の良し悪しが視神経への栄養供給に関わるため、体を冷やさないことは一般的におすすめされます。
- 白湯(さゆ): 体を内臓から温め、全身の血行を促進します。
- 生姜湯: 生姜などの成分が体を温めるサポートをします。
冷たい飲み物を一気に飲むと血管が収縮してしまう可能性があるため、常温〜温かい飲み物を選ぶ習慣をつけることは、全身の健康管理として有意義です。
要注意!眼圧に悪影響を与える可能性がある飲み物

体に良いと思って飲んでいるものが、実は眼圧にとってマイナスになっているケースもあります。
以下の飲み物には注意が必要です。
コーヒー・カフェインとの正しい付き合い方
「コーヒーを飲むと眼圧が上がる」という話を聞いたことがあるかもしれません。
カフェインには交感神経を刺激する作用があり、摂取後に一時的な眼圧上昇が見られることがあります(参考:日本眼科学会 1)。
しかし、これは「一切飲んではいけない」という意味ではありません。
一般的な摂取量であれば長期的な悪影響は少ないと考えられていますが、過剰摂取は避けるべきです。
- 対策: 1日1〜2杯程度に留める、またはデカフェ(カフェインレス)のコーヒーを選ぶ。
- 注意: エナジードリンクなど、極端にカフェイン濃度の高い飲料は避けたほうが無難です。
アルコールの適量とリスク
アルコールは摂取直後に一時的に眼圧を下げることがありますが、数時間後には元に戻るか、反動で上がることもあります。
また、アルコールの分解過程での負担や利尿作用による「脱水」は体にとってストレスとなります。
「眼圧が下がるから」といって飲酒を治療代わりにすることは絶対に避けてください。
適量を守り、休肝日を設けることが大切です(参考:日本眼科学会 1)。
何を飲むかより重要?眼圧を上げない「正しい飲み方」
実は、飲み物の「種類」以上に眼圧に直接的な影響を与えるのが、「飲み方(摂取スピード)」です。
これだけは今日からすぐに実践してください。
「ガブ飲み」は厳禁!
喉が渇いたからといって、500mlや1リットルの水を一気に飲み干していませんか?
短時間に大量の水分を摂取すると、血液中の水分量が急増し、目の中の水(房水)の産生量も増え、眼圧が急上昇することがあります(参考:日本眼科学会 1)。
眼科の検査には、かつて水を大量に飲んで眼圧の変化を見る「水負荷試験(飲水試験)」というものが行われていたことからも、「一気飲み」は眼圧を上げる要因となり得ることがわかります。
理想的な水分補給のペース
眼圧を安定させるための水分補給の鉄則は以下の通りです。
- 「コップ1杯(約200ml)」をこまめに飲む:
- 1時間に1回程度を目安にします。
- 1日の総量は減らさない:
- 「水を飲むと眼圧が上がる」と勘違いして水分摂取自体を控えてしまうと、血液の粘度が上がり、血流障害を起こして視神経に悪影響を与える可能性があります。
「水分は制限せず、速度を制限する」。
これを合言葉にしてください。

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では眼圧の高さが気になるの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
最新の治療をいち早く受けられることがある
専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 緑茶は目に良いと聞きましたが、カフェインが心配です。
A. 緑茶に含まれるカテキンなどのポリフェノールは抗酸化作用がありますが、カフェインも含まれています。飲みすぎなければ過度に心配する必要はありませんが、気になる場合は水出し緑茶(お湯で淹れるよりカフェインが少なくなります)にするか、夕方以降は控えるなどの工夫をしましょう。
Q2. 眼圧を下げるために、お酒はやめたほうがいいですか?
A. 完全に禁酒する必要はありませんが、深酒は視神経にダメージを与える可能性があります。また、過度な飲酒は眼圧コントロールや治療継続の妨げになるため避けてください(参考:日本眼科学会 1)。適量を楽しみ、同時に水も飲んで脱水を防ぐようにしましょう。
まとめ
緑内障や高眼圧症における「飲み物」の考え方を整理します。
- 魔法の飲み物はない: 眼科での点眼治療を最優先にする。
- 抗酸化成分を味方に: カシスやベリー類、抗酸化作用のあるお茶などを楽しむ(あくまで補助として)。
- カフェインはほどほどに: コーヒーは1日1〜2杯、デカフェも活用する。
- 「一気飲み」はNG: 水分はコップ1杯ずつ、こまめに摂る。
日常生活での小さな心がけの積み重ねが、目の健康を守る土台となります。
過度に神経質になりすぎず、ストレスのない範囲で「目に優しい水分補給」を続けていきましょう。
※本記事は一般的な医学情報に基づき作成されていますが、個々の病状や体質によって適切な指導は異なります。不安な点は必ず主治医にご相談ください。
参考資料・文献一覧
- 日本眼科学会「緑内障診療ガイドライン(第5版)」 https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/glaucoma5th.pdf
- 日本医療機能評価機構「Mindsガイドラインライブラリ 緑内障診療ガイドライン(第5版)」 https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00704/
