「健康診断で肝機能の数値を指摘されたけれど、何から変えればいいのかわからない」
「お酒は控えているのに、なぜか数値が良くならない」
もしあなたがそのような悩みを抱えているなら、毎日の食事の中に「肝臓の負担になるもの」が隠れているかもしれません。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、ダメージを受けても痛みなどの自覚症状がほとんど出ないため、気づかないうちに病気が進行してしまうことがあります(参考:日本肝臓学会 7)。
実は、肝臓に悪いのはお酒だけではありません。
良かれと思って食べている「果物」や「特定の健康食材」が、肝臓の状態によっては逆効果になることさえあるのです。
この記事では、厚生労働省や日本肝臓学会のガイドライン、最新の医学的知見に基づき、「肝臓に悪い食べ物」の正体と、肝臓をいたわるための正しい食事術について解説します。
※この記事は疾患啓発を目的としています。

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
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【結論】肝臓に負担をかける「ワースト食品」リスト
肝臓を守るためにまず知っておくべきは、肝臓に直接的なダメージを与えたり、過剰な負担をかけたりする食品です。
以下の4つのカテゴリーは、特に注意が必要です。
1. 糖質過多な食品(菓子パン、清涼飲料水、果物)
「お酒を飲まないのに脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患:NAFLD)」になる人が急増しています。
その最大の原因の一つが糖質の摂りすぎです(参考:宮崎大学医学部 2)。
- 清涼飲料水・スポーツドリンク:
- 含まれる大量の砂糖や「果糖ブドウ糖液糖」は吸収が非常に速く、血糖値を急上昇させます。余った糖は肝臓で中性脂肪に変換され、脂肪肝の原因となります。
- 菓子パン:
- 糖質と脂質の塊であり、栄養価は低くカロリーだけが高いため、肝臓への負担が非常に大きい食品です。
- 果物(食べすぎの場合):
- 果物に含まれる「果糖(フルクトース)」は、ブドウ糖とは異なり、そのほとんどが肝臓で直接代謝されます。そのため、摂りすぎると肝臓内で急速に脂肪に変わりやすいという特徴があります。特に吸収の速い「フルーツジュース」や「缶詰」は要注意です(参考:大阪医科薬科大学病院 3)。
2. 質の悪い脂質(揚げ物、加工肉、スナック菓子)
脂質の摂りすぎも肝臓に脂肪を蓄積させますが、特に「脂質の質」が重要です。
- 揚げ物・スナック菓子:
- 時間が経って酸化した油や、過剰なリノール酸は炎症を引き起こす原因になります。
- 加工食品(マーガリン、ショートニング):
- これらに含まれる「トランス脂肪酸」は、過剰摂取により肥満や冠動脈疾患(心臓病)のリスクを高めることが分かっています。また、一部の研究では炎症との関連も示唆されており、肝臓への負担を避けるためにも摂りすぎには注意が必要です(参考:農林水産省 8)。
- バラ肉・ベーコン:
- 飽和脂肪酸が多く、中性脂肪の増加に直結します。
3. アルコール(適量を超えた飲酒)
アルコールは肝臓で分解されますが、その過程で生成される「アセトアルデヒド」という物質が肝細胞を傷つけます。
厚生労働省「健康日本21」では、節度ある適度な飲酒量として、1日あたりの純アルコール摂取量の目安を「約20g程度」としています(参考:厚生労働省 5)。
- ビールなら中瓶1本(500ml)
- 日本酒なら1合
- ワインならグラス2杯弱
※注意※女性やアルコール代謝能力が低い方は、これより少ない量でも肝障害を起こすリスクがあるため注意が必要です(参考:アルコール医学生物学研究会 9)。また、毎日飲み続けると肝臓が修復する時間がなくなるため、週に2日以上の「休肝日」を設けることが推奨されています。
4. 【要注意】生肉・加熱不十分な肉(ジビエ・豚レバー)
栄養過多とは別の観点で「肝臓に悪い(危険な)」ものが、E型肝炎ウイルスです。
イノシシやシカなどの野生動物(ジビエ)や、豚のレバーを生や加熱不足の状態で食べると、E型肝炎を発症し、急激な肝機能障害(急性肝炎)を起こすリスクがあります(参考:厚生労働省 4)。
重症化すると劇症肝炎に至り、命に関わることもあるため、肉類は必ず中心部まで十分に加熱してください。
意外な落とし穴!「肝臓に良い」等の思い込みに注意

「肝臓にはシジミがいい」
「貧血気味だからレバーを食べよう」
これらは一般的に正しい健康知識とされていますが、肝臓の状態によっては逆効果(毒)になることがあります。
「シジミ・レバー」は逆効果?(鉄分制限の話)
C型肝炎やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)などの慢性肝疾患がある場合、肝臓に「鉄分」が過剰に蓄積しやすい状態になっていることがあります。
鉄分が肝臓に溜まりすぎると、活性酸素が発生し、肝細胞の炎症や破壊を促進してしまいます。
日本肝臓学会のガイドライン等でも、C型慢性肝炎や一部の脂肪肝炎患者に対しては鉄分制限食(1日6mg程度など)が指導されることがあります(参考:大阪医科薬科大学病院 3)。
- レバー、赤身肉、シジミ、アサリなどは鉄分が非常に多いため、これらの疾患がある方は、医師に相談なく大量に摂取することは避けるべきです(参考:日本消化器病学会 10)。
- ※健康な方が適量を食べる分には問題ありません。
「ウコン」やサプリメントの過剰摂取
「飲み会の前にウコン」は定番ですが、実はウコンを含む健康食品による「薬物性肝障害」の報告は少なくありません。
特に肝機能がすでに低下している人が、濃縮された成分を摂取すると、肝臓がその成分を処理しきれず、逆に炎症を起こすことがあります(参考:日本消化器病学会 10)。
「天然由来だから安全」とは限りません。
肝臓の数値が悪い人がサプリメントを利用する場合は、必ず主治医に相談してください。
「フルーツジュース」なら健康的?
「朝は健康のためにフレッシュジュース」という習慣も、肝臓にとっては負担になることがあります。
果物をジュースにすると、血糖値の上昇を抑える「食物繊維」が壊れたり取り除かれたりしてしまい、液体の果糖が肝臓に直撃します。
果物を摂るなら、ジュースではなく、よく噛んで食べる「固形のまま」がおすすめです(参考:大阪医科薬科大学病院 3)。
病態別・避けるべき食事のポイント
肝臓の状態によって、食事療法の優先順位は変わります。
脂肪肝(NAFLD/NASH)の方
- 最優先: 減量(カロリー制限)と糖質制限。
- 現在の体重の7%以上を減量することで、肝臓の脂肪化や炎症が改善するというエビデンスがあります(参考:宮崎大学医学部 2)。
- 甘い飲み物とお菓子を止め、夕食の炭水化物を減らすことから始めましょう。
ウイルス性肝炎・肝硬変の方
- 最優先:
- バランスの良い食事と、病期に応じた制限。
- 塩分制限:
- 肝硬変に進んでいる場合、腹水やむくみを防ぐために塩分制限(1日6g未満)が必要です(参考:日本消化器病学会 1)。
- 硬いもの・刺激物:
- 食道静脈瘤のリスクがある場合は、せんべいなどの硬いものや、激辛料理などの刺激物は出血の原因になるため控えます。
- 生魚:
- 肝硬変などで免疫が低下している場合、生魚介類によるビブリオ・バルニフィカス感染症が重篤化しやすいため、夏場の生食は避けて加熱調理したものを食べましょう(参考:日本消化器病学会 10)。
肝臓をいたわる「食べ方」と「おすすめ食材」
「悪いもの」を避けるだけでなく、肝臓を助ける習慣を取り入れましょう。
- ベジ・ファースト(野菜から食べる)
- 食物繊維を先に摂ることで、糖質の吸収を緩やかにし、肝臓への負担を減らします。
- 夜遅くに食べない
- 夜は肝臓も休息モードに入ります。深夜の食事はそのまま脂肪として蓄積されやすいため、夕食は就寝の3時間前までに済ませましょう。
- ※ただし、肝硬変(非代償期)の方は、医師の指導のもとで夜食(LES: Late Evening Snack)を摂る場合があります(参考:日本消化器病学会 1)。自己判断せず主治医の指示に従ってください。
- タンパク質・ビタミン・食物繊維を意識する
- 大豆製品(豆腐・納豆): 植物性タンパク質が豊富で低脂質。
- 青魚: EPA/DHAが中性脂肪を下げるのを助けます。
- 緑黄色野菜・海藻: ビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源。
- コーヒー: 砂糖なしのブラックコーヒーを1日1〜2杯以上飲む習慣がある人は、肝がんのリスクが低いという研究報告が国内外で多数あります(参考:国立がん研究センター 6)。

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では肝機能障害でお困りの方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
最新の治療をいち早く受けられることがある
専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
よくある質問(FAQ)
Q. 休肝日は週に何日必要ですか?
A. 肝臓の修復には時間がかかります。一般的には週に2日以上の休肝日が推奨されています。
Q. コンビニでランチを買うなら何がいいですか?
A. 「菓子パン+甘いカフェオレ」は避けましょう。「おにぎり(または大麦入りご飯)+焼き魚・サラダチキン+野菜サラダ・味噌汁」のような定食スタイルの組み合わせを選び、栄養バランスを整えることが大切です。
Q. 肝臓に良いサプリメントはありますか?
A. 自己判断でのサプリメント摂取は推奨されません。特定の成分を濃縮して摂るよりも、食事全体のバランスを整える方が安全で効果的です。医師から処方されている薬がある場合は、飲み合わせの問題や肝機能への影響を避けるため、必ず相談してください(参考:日本消化器病学会 10)。
まとめ
肝臓に悪い食べ物は、アルコールだけではありません。現代人にとっては、「糖質の摂りすぎ(特に果糖)」や「質の悪い脂質」の方が、より身近で大きな脅威となっています。
肝臓を守る3つの鉄則:
- 甘い飲み物・菓子パン・揚げ物を減らす。
- 「シジミ・レバー・サプリ」は、肝臓が悪い人ほど慎重に(医師に相談)。
- 体重を適正に保つ(肥満を解消する)。
肝臓は再生能力が高い臓器です。今日から「悪いもの」を少し減らすだけでも、肝臓は確実に回復に向かいます。まずは、今日の飲み物を無糖のお茶や水に変えることから始めてみませんか?
参考資料・文献一覧
- 日本消化器病学会・日本肝臓学会「肝硬変診療ガイドライン2020(改訂第3版)」 https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00612/
- 日本消化器病学会・日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(概説:宮崎大学医学部)」 http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/gastroenterology/files/2023/11/5abb0a490d379544b487401a2abe4c9a-1.pdf
- 大阪医科薬科大学病院 肝疾患センター「肝疾患のための食事療法」 https://hospital.ompu.ac.jp/liver_disease/shokuji.html
- 厚生労働省「食肉を介するE型肝炎ウイルス感染事例について(E型肝炎Q&A)」 https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0819-2a.html
- 厚生労働省「健康日本21(アルコール)」 https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b3.html
- 国立がん研究センター「多目的コホート研究(JPHC Study)コーヒー・緑茶摂取と肝がんとの関連について」 https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3526.html
- 日本肝臓学会「奈良宣言2023」 https://www.jsh.or.jp/medical/nara_sengen/iryou.html
- 農林水産省「すぐにわかるトランス脂肪酸」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/
- アルコール医学生物学研究会「アルコール性肝障害診断基準 2011年版」 https://www.kanen.jihs.go.jp/cont/010/sankou.html
- 日本消化器病学会「肝硬変 – 患者さんとご家族のための(ガイド2023)」 https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/disease/pdf/kankouhen_2023.pdf
