「血圧を測ったら数値が高く、ガンガンと頭が痛い」 「このまま血管が切れてしまうのではないか」

高血圧に伴う頭痛は、大きな不安を感じるものです。

実際に、血圧の急激な上昇と頭痛は密接に関係しており、中には早急に医療機関を受診すべき危険なケースも存在します(参考:厚生労働省 1)。

しかし、冷静に対処することで症状が和らぐ場合も少なくありません。

この記事では、高血圧による頭痛を感じた際に「まず確認すべき危険なサイン」と、「自宅でできる応急処置」、「市販薬(ロキソニンやカロナール)の服用可否」について解説します。

※この記事は疾患啓発を目的としています。

高血圧でお困りの方へ

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※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。

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まずは危険度チェック!すぐに病院へ行くべき症状

頭痛の対処を始める前に、まずは現在の症状が「命に関わる危険な状態(高血圧緊急症など)」でないかを確認してください。

以下の症状がある場合は、自宅で様子を見ず、すぐに救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください。

救急車を呼ぶべき「危険なサイン」

  • ハンマーで殴られたような突然の激痛
  • 意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が鈍い
  • 呂律(ろれつ)が回らない、言葉が出にくい
  • 手足の麻痺、片側の力が入りにくい
  • 激しい吐き気、嘔吐
  • 視野が欠ける、物が二重に見える

これらの症状は、脳出血、クモ膜下出血、高血圧性脳症などの脳血管障害が疑われます。

「少し休めば治るかも」と考えず、直ちに行動してください(参考:厚生労働省 2)。

血圧の数値は「180/120mmHg」がひとつの目安

医学的には、収縮期血圧(上)が180mmHg以上、または拡張期血圧(下)が120mmHg以上で、臓器障害(頭痛や心不全など)を伴う場合を「高血圧緊急症」と呼びます(参考:日本高血圧学会 3)。 

ただし、この数値以下であれば安全というわけではありません。

普段の血圧よりも急激に上がっている場合や、上記の危険な症状がある場合は、数値に関わらず受診が必要です。

受診するなら何科?

  • 脳神経外科: 激しい頭痛、麻痺、しびれがある場合
  • 循環器内科: 胸の痛み、動悸、息切れを伴う場合

判断に迷う場合や夜間の場合は、「#7119(救急安心センター事業)」などに電話相談することをお勧めします。

今すぐできる!高血圧による頭痛への応急対処法

危険なサインが見られない場合は、まずは自宅で安静にし、血圧と痛みを落ち着かせましょう。

1. 安静にする・部屋を暗くする

衣服を緩め、楽な姿勢で横になります。

光や音は脳への刺激となり頭痛を悪化させる可能性があるため、部屋の照明を落とし、テレビやスマホを見るのをやめましょう(参考:日本頭痛学会 4)。

リラックスすることで副交感神経が優位になり、血圧が安定しやすくなります。

2. 痛む場所を「冷やす」

高血圧に伴う頭痛や、血管が拡張して起きるズキズキする痛み(片頭痛タイプ)の場合、冷やすことで痛みが和らぐことがあります。

氷枕や保冷剤をタオルで巻き、痛みのある部分や首筋に当ててください。

注意点: 逆にお風呂に入ったり、温めたりするのは控えましょう。

血流が良くなりすぎて痛みが強くなったり、入浴による血圧変動が負担になる可能性があります。

3. 深呼吸と水分補給

痛みへの恐怖で呼吸が浅くなると、余計に血圧が上がることがあります。

ゆっくりと深呼吸を繰り返してください。

また、脱水状態は血圧管理において好ましくありません。

常温の水や白湯をコップ1杯程度、ゆっくり飲みましょう。

4. ツボ押し(リラックス目的)

医学的な降圧効果が確立されているわけではありませんが、リラックスの一環として、ツボを優しく押すことで気分が落ち着く場合があります。

  • 合谷(ごうこく): 手の甲、親指と人差し指の骨が交わる部分のくぼみ。
  • 百会(ひゃくえ): 頭のてっぺん、左右の耳を結んだ線と正中線が交わるところ。 ※強く押しすぎないよう注意してください。

高血圧の時に市販の頭痛薬(ロキソニン・カロナール)は飲んでもいい?

「頭が痛いけれど、血圧が高い時に鎮痛剤を飲んでも大丈夫?」と悩む方は多いです。 

結論から言えば、我慢できない痛みがある場合は、鎮痛剤を服用して痛みを和らげることが検討されます。

痛みのストレス自体が、さらなる血圧上昇を招く「悪循環」になるためです。

ただし、薬の選び方には注意が必要です。

薬の選び方:アセトアミノフェンが無難

市販の頭痛薬には大きく分けて2つのタイプがあります。

  • アセトアミノフェン系(カロナール、タイレノールなど) 血圧への影響が比較的少なく、腎臓への負担も軽いため、高血圧の方や高齢者でも使いやすい薬です。第一選択として推奨されます。
  • NSAIDs系(ロキソニン、イブプロフェン、バファリンなど) 鎮痛効果は高いですが、腎臓の血流量を減らし、血圧を上昇させる副作用が報告されています。また、降圧剤(血圧を下げる薬)の効果を弱めてしまう可能性があります(参考:日本高血圧学会 5)。

降圧剤を服用中の方は医師に確認を

すでに病院で高血圧の治療を受けている場合、飲み合わせの問題があります。

自己判断でNSAIDs(ロキソニン等)を常用せず、かかりつけ医に「頭痛がした時に飲んでよい頓服薬」を処方してもらうか、相談しておくことが最も安全です。

なぜ痛む?高血圧と頭痛の「どっちが先か」問題

実は、「高血圧だから頭痛が起きている」とは限りません。

以下の2つのパターンがあります。

パターン1:高血圧が原因で頭痛が起きている

早朝高血圧などで血圧が急上昇し、脳内の圧が高まって頭痛が起きるケースです。

後頭部や首筋にかけて、重い痛みを感じることがあると言われています。

この場合、血圧が下がれば頭痛も治まる傾向があります。

パターン2:頭痛(ストレス・肩こり)のせいで血圧が上がっている

実は多いのがこのパターンです。

緊張型頭痛(肩こり頭痛)や片頭痛が先に起き、その痛みのストレスによって一時的に血圧が上がっている状態です。

この場合、原因である頭痛を鎮めれば血圧も自然と下がります。

「血圧が高いから危険だ!」とパニックにならず、「頭が痛いから一時的に上がっているだけかもしれない」と冷静になることも大切です。

繰り返さないために!血圧を上げない生活習慣と予防

頭痛が治まったら、再発を防ぐために日常生活を見直しましょう。

  • 塩分を控える: 1日の塩分摂取量は6g未満が推奨されます(参考:日本高血圧学会 6)。麺類の汁を残す、減塩調味料を使うなど工夫しましょう。
  • 寒暖差(ヒートショック)対策: 冬場の脱衣所やトイレを温めるなど、急激な温度変化による血管収縮を防ぎましょう(参考:厚生労働省 7)。
  • 処方薬を中断しない: 「今日は調子が良いから」と自己判断で降圧剤を飲むのをやめると、リバウンドで血圧が急上昇し、危険な頭痛を招くことがあります。
治験を試すのも一つの方法

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本では高血圧でお困りの方に向け治験が行われています。

治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。

治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。


ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。

高血圧や頭痛に関するよくある疑問

Q. 血圧が高くて頭痛がする時、お風呂に入ってもいいですか?

A. 控えたほうが安全です。 入浴は血圧を変動させます。

熱いお湯は血圧を上げ、長湯はのぼせ(血圧低下)を招きます。

痛みが落ち着き、血圧が安定するまではシャワー程度にするか、入浴を避けましょう。

Q. コーヒー(カフェイン)は飲んでもいいですか?

A. 状況によりますが、避けたほうが無難です。 

カフェインには血管収縮作用があり、片頭痛を和らげる効果がある一方で、一時的に血圧を上昇させる作用もあります。

高血圧による頭痛が疑われる時は、水や麦茶をおすすめします。

Q. 後頭部が痛いのは危険ですか?

A. 注意が必要です。

高血圧に伴う頭痛は後頭部に現れやすいと言われていますが、クモ膜下出血などの危険な頭痛も後頭部に激痛が走ります。

「いつもの痛みと違う」「ハンマーで殴られたよう」なら救急車を、「いつも通り重い感じ」なら安静にして血圧を測りましょう。

まとめ

高血圧に伴う頭痛を感じたら、以下の手順で冷静に対処してください。

  1. 危険なサイン(激痛、麻痺、ろれつ障害)がないか確認する。
  2. 危険ならすぐに119番または病院へ。
  3. そうでないなら、部屋を暗くして安静にし、頭を冷やす。
  4. 痛みが辛いならアセトアミノフェン系の鎮痛剤を検討する。

自己判断で放置するのが最も危険です。

頭痛が頻繁に起こる場合は、血圧のコントロールがうまくいっていない可能性があります。

早めにかかりつけ医に相談し、適切な治療を受けるようにしてください。

参考資料・文献一覧

  1. 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 高血圧緊急症」 https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/tp1122-1.html
  2. 国立循環器病研究センター「循環器病情報サービス 脳卒中」 https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke/
  3. 特定非営利活動法人 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」 https://www.jpnsh.jp/guideline.html
  4. 一般社団法人 日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン2021」 https://www.jhsnet.net/guideline.html
  5. 特定非営利活動法人 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025 ダイジェスト版」 https://www.jpnsh.jp/guideline.html
  6. 特定非営利活動法人 日本高血圧学会「減塩委員会」 https://www.jpnsh.jp/com_salt.html
  7. 厚生労働省「e-ヘルスネット 高血圧」https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003