健康診断の結果を見て、「LDLコレステロール値が高い」と指摘され、ドキッとした経験はありませんか?
「卵は控えたほうがいいの?」「お肉は食べてはいけないの?」と、毎日の食事選びに悩んでいる方は非常に多くいらっしゃいます。
実は、近年の研究やガイドラインでは、「食品に含まれるコレステロールの量」だけでなく、「脂の質(飽和脂肪酸)」に気をつけることが非常に重要視されています(参考:日本心臓財団 1)。
この記事では、コレステロールが高めの方に向けて、「注意すべき食品」と「積極的に摂りたい食品」を医学的な視点から分かりやすく解説します。
単に我慢するだけでなく、賢く選んで美味しく食べるための「食事改善のコツ」を身につけ、健康な血管を守りましょう。
※この記事は疾患啓発を目的としています。

治験という方法で負担軽減費を受け取りながら、より良い治療の選択肢を見つける方が増えています。
※負担軽減費とは:治験協力者が負担する交通費や時間的拘束などがあるためお金が支給されます。
治験ジャパンでは参加者の皆様に医療費の負担を軽減しながら、最新治療を受ける機会のご提供が可能です。
通院1回につき1万円程度、入院1泊あたり2万円程度が負担軽減費の相場
安心・信頼できるのみ試験を紹介しており、安全に配慮された環境下で行われます。
【結論】コレステロールが高い人が「注意すべき食品」と「食べるべき食品」
まずは、日々の買い物や献立作りですぐに役立つ、食品の「選び方」の結論からお伝えします。
コレステロール値(特に悪玉であるLDLコレステロール)を下げるためには、「増やす食品を減らし、排出を助ける食品を増やす」という両面からのアプローチが必要です。
控えたほうがよい食品(コレステロール・飽和脂肪酸が多いもの)
以下の食品は、血中のコレステロール値を上げやすいため、頻度や量を控える意識を持ちましょう(参考:日本医師会 4)。
- 卵類:鶏卵(特に卵黄)、ウズラの卵
- 魚卵:いくら、たらこ、数の子、すじこ、うに
- 内臓類:鶏レバー、豚レバー、牛レバー、モツ、あん肝
- 脂身の多い肉:牛バラ肉、豚バラ肉、ひき肉、ベーコン、ソーセージなどの加工肉
- 乳脂肪分:バター、生クリーム、脂肪分の高いチーズ
- 洋菓子・スナック:ケーキ、ドーナツ、クッキー(トランス脂肪酸や飽和脂肪酸が多く含まれる場合がある)
特に注意が必要なのは、「肉の脂身」や「バター」などの飽和脂肪酸です。
これらは肝臓でのLDLコレステロール合成を促進し、数値を上げる大きな要因となります(参考:厚生労働省 2)。
積極的に食べたい食品(LDLコレステロールを下げるもの)
逆に、以下の食品には、コレステロールの吸収を抑えたり、体外への排出を促したりする働きがあります(参考:日本心臓財団 1)。
- 青魚:サバ、イワシ、サンマ、アジ
- 豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった良質な脂(n-3系脂肪酸)が、脂質バランスを整えます。
- 大豆製品:納豆、豆腐、豆乳、おから
- 大豆タンパク質には、コレステロールを下げる効果が期待されています。
- 食物繊維が豊富な野菜・海藻・きのこ
- ごぼう、ブロッコリー、わかめ、ひじき、しいたけ、えのきなど。
- 特に水溶性食物繊維は、腸内でコレステロールを吸着し、便と一緒に排出してくれます(参考:厚生労働省 2)。
- 未精製の穀物:玄米、麦ごはん、雑穀米、全粒粉パン
- 白米や白いパンよりも食物繊維が豊富です。
ポイントは「コレステロール摂取量」より「脂の質」
「コレステロールが高い食品(卵など)を完全に断てば数値が下がる」と考える方が多いですが、実はそう単純ではありません。
食事から摂取するコレステロールが血液中の数値に与える影響は、実は2〜3割程度で、残りの7〜8割は肝臓など体内で合成されています(参考:厚生労働省 5)。
日本動脈硬化学会のガイドラインでも、現在は「健常者のコレステロール摂取制限」を一律には設けていません。
しかし、LDLコレステロール値が高い方については、重症化予防の観点から「1日200mg未満」に抑えることが推奨されています(参考:日本心臓財団 1)。
また、「飽和脂肪酸(肉の脂やバター)」の過剰摂取はLDLコレステロール値を上昇させる明確な要因であるため、こちらの制限も重要です。
なぜ高いとダメなの?コレステロールの基礎知識

そもそも、なぜコレステロールが高いといけないのでしょうか?
コレステロール自体は、細胞膜やホルモンの材料となる、体にとって必要不可欠な成分です。
問題なのはその「バランス」です。
悪玉(LDL)と善玉(HDL)の違い
- LDLコレステロール(悪玉)
- 肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割があります。しかし、増えすぎると血管の壁に入り込み、動脈硬化の原因となります。
- HDLコレステロール(善玉)
- 余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す役割があります。これが少なすぎても動脈硬化のリスクが高まります。
LDLが高く、HDLが低い状態、あるいは中性脂肪(トリグリセライド)が高い状態を総称して「脂質異常症」と呼びます。
自覚症状がほとんどないまま進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすリスクがあるため、「サイレントキラー」とも呼ばれます(参考:日本医師会 4)。
食事で改善できる数値の目安
遺伝的な要因(家族性高コレステロール血症など)がある場合を除き、軽度の数値上昇であれば、食事や運動といった生活習慣の改善で数値の低下が期待できます。
個人差はありますが、適切な食事療法を行うことで、LDLコレステロール値の改善が期待できます。
薬を飲み始める前に、まずは食生活を見直してみる価値は十分にあります。
コレステロールを下げるための具体的な食事術
では、具体的にどのような工夫をすればよいのでしょうか。
無理なく続けられる3つのポイントを紹介します。
1. 肉類は「部位」と「種類」で選ぶ
肉を食べてはいけないわけではありません。
「白い脂身」を避けることが鉄則です。
- 牛肉・豚肉:
- バラ肉やロース肉などの脂身が多い部位は避け、ヒレやモモなどの赤身肉を選びましょう。目に見える脂身は調理前に切り落とすだけでも効果があります(参考:厚生労働省 2)。
- 鶏肉:
- 皮の部分に脂肪が多いため、皮を取り除いて食べるのがおすすめです。ささみや胸肉は高タンパク低脂質の優等生です。
- 加工肉を控える:
- ウインナーやベーコンは脂質が多く、塩分も高いため、日常的に食べるのは控えましょう。
2. 主食を「茶色い炭水化物」に変える
白米や食パンなどの精製された炭水化物は、血糖値を急上昇させやすく、中性脂肪の合成を促進する場合があります。
主食の一部を、食物繊維が豊富な「茶色い炭水化物」に置き換えてみましょう。
- 白米 → 玄米、五分づき米、もち麦入りご飯
- 食パン → 全粒粉パン、ライ麦パン
- うどん → そば(十割や二八)
食物繊維は、腸内でのコレステロール吸収を妨げる「天然のフィルター」のような役割を果たしてくれます(参考:厚生労働省 2)。
3. 調理油は「オリーブオイル」や「植物油」を活用
調理に使う油を変えることも有効です。
バターやラード(動物性脂肪)は飽和脂肪酸が多く含まれるため、できるだけ控えましょう。
代わりに、以下のような植物性の油を使い分けるのがおすすめです。
- オリーブオイル:
- 主成分のオレイン酸は、HDL(善玉)を下げずにLDL(悪玉)だけを下げる働きがあると言われています(参考:国立循環器病研究センター 3)。
- キャノーラ油(菜種油)、大豆油:
- 一般的な植物油にも、不飽和脂肪酸が含まれていますが、摂りすぎには注意しつつ、動物性脂肪の代用として活用しましょう。
【Q&A】よくある疑問を解決!卵・ヨーグルト・お酒は?
診察室でもよく聞かれる、具体的な食品に関する疑問にお答えします。
Q1. 卵は1日何個まで食べていいですか?
A. 高LDLコレステロール血症の方は「1日200mg未満」が推奨されるため、卵は控えめにしましょう。
鶏卵(Mサイズ)1個には約200〜250mgのコレステロールが含まれています。そのため、LDLコレステロール値が高い方が毎日卵を食べると、推奨量(1日200mg未満)を超えてしまう可能性が高くなります(参考:厚生労働省 2)。 数値が高い期間は、卵の摂取頻度を減らす(例えば週に3〜4個程度に留めるなど)か、コレステロールの少ない卵白を活用し、豆腐や納豆などでタンパク質を補う工夫をするとよいでしょう。
Q2. ヨーグルトは食べても大丈夫ですか?
A. 基本的には体に良い食品ですが、「低脂肪」や「無脂肪」タイプを選びましょう。
ヨーグルトや牛乳などの乳製品には、飽和脂肪酸も含まれています。健康のためにと毎日大量の通常のヨーグルトを食べると、かえって脂質摂取量が増えてしまうことがあります。 コレステロールが気になる場合は、低脂肪タイプや無脂肪タイプ、あるいは豆乳ヨーグルトを選ぶのが賢い選択です(参考:厚生労働省 2)。
Q3. お酒やお菓子はコレステロールを上げますか?
A. 間接的に悪影響を及ぼすため、注意が必要です。
アルコールの飲み過ぎや、甘いお菓子(糖質)の食べ過ぎは、まず肝臓で「中性脂肪」を増やします。中性脂肪が増えすぎると、HDL(善玉)が減り、LDL(悪玉)がより悪質な「小型LDL」に変化しやすくなります。 また、洋菓子にはバターや生クリーム、ショートニング(トランス脂肪酸)が多く使われていることが多いため、和菓子や果物、高カカオチョコレートなどに置き換える工夫をしましょう(参考:日本心臓財団 1)。
食事以外に気をつけたい生活習慣
食事だけでなく、生活習慣全体を見直すことで、改善効果はさらに高まります。
有酸素運動を取り入れる
ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動には、HDL(善玉)コレステロールを増やす効果があります。
また、中性脂肪を燃焼させる効果もあります(参考:日本心臓財団 1)。
「1日30分以上、毎日または週3回以上」を目標に、まずはエスカレーターではなく階段を使うなど、日常の活動量を増やすことから始めましょう。
禁煙の重要性
タバコは、HDL(善玉)コレステロールを減少させ、LDL(悪玉)コレステロールの酸化(血管への付着)を促進します。
動脈硬化のリスクを劇的に高めるため、数値が高い方は禁煙が強く推奨されます(参考:日本医師会 4)。

病院で直接治療を受ける以外に、治験に参加するというのもひとつの手段です。日本ではコレステロール値が気になる方に向け治験が行われています。
治験ジャパンでも治験協力者を募集しています。例えば過去には東京や神奈川、大阪などの施設で行われた試験もありました。
治験にご参加いただくメリットとして挙げられるのは、主に下記3点です。
最新の治療をいち早く受けられることがある
専門医によるサポート、アドバイスが受けられる
治療費や通院交通費などの負担を軽減する目的で負担軽減費が受け取れる
ご自身の健康に向き合うという意味でも、治験という選択肢を検討してみるのも良いでしょう。実施される試験は全て、安全に配慮された状況下で行われます。
まとめ:無理な制限より「バランスの良い置き換え」を
コレステロール対策の食事において最も大切なのは、「これを食べてはいけない」と神経質になりすぎることではなく、「脂の質を変える」ことです。
- 脂身の肉を控え、青魚や大豆を増やす。
- 卵や魚卵は頻度を減らし、ご褒美にする。
- 野菜・海藻・きのこを毎食たっぷりと食べる。
- バターの代わりにオリーブオイルを使う。
これらは、決して「美味しくない食事」ではありません。
素材の味を活かした和食中心の食生活は、日本人が昔から続けてきた健康的なスタイルそのものです。
まずはできることから一つずつ、食卓の内容を見直してみてください。
その積み重ねが、将来のあなたの健康な血管を作ります。
参考資料・文献一覧
- 日本心臓財団「動脈硬化性疾患予防ガイドライン・エッセンス」 https://www.jhf.or.jp/pro/a%26s_info/guideline/post_2.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症の食事」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-012
- 国立循環器病研究センター「栄養に関する基礎知識」 https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01/
- 日本医師会「脂質異常症治療のエッセンス」 https://www.med.or.jp/dl-med/jma/region/dyslipi/ess_dyslipi2014.pdf
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「コレステロール」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-012
